ケニアを舞台に2連戦 川村昌弘が出場
2021年 ケニアオープン
期間:03/18〜03/21 場所:カレンCC(ケニア)
ミグリオッティ、キタヤマ… 「ケニアオープン」注目選手
ヨーロピアンツアーの「レース・トゥ・ドバイ」は、今週開催の「ケニアオープン」へと続いて行く。同大会がカレンCCで開催されるのは、グイド・ミグリオッティがツアー初優勝を遂げた2019年以来となる。今週の注目選手は誰か、優勝を遂げるのは誰になるのか。
本命
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今週は前週の「コマーシャルバンクカタールマスターズ」でトップ10入りしたカート・キタヤマが、本命選手としてヘッドラインを飾ることになる。米国ノキタヤマは、2021年に入って安定した成績を残しており、「アブダビHSBC選手権」で35位タイ、「オメガドバイデザートクラシック」で20位タイ、そして「サウジインターナショナル」では12位タイに入っている。
2019年にヨーロピアンツアー史上最速でツアー2勝目を挙げたキタヤマは、今週のフィールドでは、前週の“ティからグリーンのストロークゲインド”でトップに立っているほか、木立ちの並んだ今週のコースで鍵を握ることになるアプローチ(グリーンを狙ったショット)のストロークゲインドで4位につけている。
唯一の疑問点は、これがケニア初出場になることだが、最近の調子をみると、世界125位のキタヤマが優勝争いに絡むと予想するのは十分うなずけるのである。
ディフェンディングチャンピオン
昨年は新型コロナウイルスの感染拡大により大会が中止となったため、今週は2019年の大会王者であるグイド・ミグリオッティがカレンCCでのタイトル防衛に臨むことになる。
ヨーロピアンツアー出場14大会目でツアー初優勝を遂げたイタリアのミグリオッティは、2年前の大会で、いずれもスリリングな展開となった最終日に一時首位タイに立ったジャスティン・ハーディング、ルイ・デ・イェーガー、ガガンジート・ブラー、そしてカル・サモーアといった後続選手を引き離し、最後は同組でプレーしたアドリ・アーナスとの一騎打ちを制した。
その年の「ベルギーノックアウト」でも優勝を遂げたミグリオッティは、2019年以来の優勝を狙っており、前週の「コマーシャルバンクカタールマスターズ」で2位に入った勢いをさらに加速させるべく、ケニアにやって来る。前週の最終ラウンドで、このイタリア人選手はわずか4人しか達成できなかったノーボギーのラウンドを完遂し、6アンダーの「65」をマークして、1打差で惜敗して大会を終えた。
前週2位のミグリオッティにとって、昨年9月の「アンダルシアマスターズ」以来のトップ10入りだったとはいうものの、「オメガドバイデザートクラシック」で44位タイに入った後、「サウジインターナショナル」で33位タイに入っており、調子の上向き傾向を持続させているのは確か。またケニアでも優勝争いに絡むものと思われる。
ここからはスカイスポーツのプレゼンターであるキット・アレキサンダー氏、そしてかつてレディースヨーロピアンツアーで選手やコーチとして活躍し、プレゼンターでもあるソフィー・ウォーカー氏の優勝予想を見比べてみよう。
ソフィーの予想
◆ジョージ・クッツェー
この南アフリカ人選手は共催大会で好成績を残しており、ヨーロピアンツアー5勝のうち4勝をアフリカで挙げている。前週は15ホールを終えた時点で首位に立ちながら予選落ちと、厳しい結果となった。これは彼のゲームの調子ではなく、運によるものだと私は思っている。クッツェーはカレンCCで開催された2019年の「ケニアオープン」で17位に入っており、彼にとってこのコースの標高は居心地が良く、この時期にとても強いので、ジョージを自分のファンタジーゲームのチームに入れる。
◆カル・サモーア
2018年のチャレンジツアー昇格組では、サモーアの仲間の多くがヨーロピアンツアーで優勝しているが、彼はまだ勝っていない。「オメガドバイデザートクラシック」での4位タイは、この現状を変える上でのポジティブな兆候だった。彼のチャレンジツアーでの勝利は、ナイロビの気候と似た、温暖で風のある海南島でのものだった。このフィンランド人選手は、2019年にカレンCCでトップ10入りを記録しており、2021年はアプローチプレー(グリーンを狙ったショット)で21位にランクインするなど、精度が求められるこのコースで必要な技術を持ち合わせている。
◆マティアス・シュワブ
このオーストリア人選手は、今季フェアウェイキープ率で2位にランクインしており、2020年はアプローチ(グリーンを狙ったショット)のストロークゲインドで6位に入った。これらは全て、タイトで短い「ケニアオープン」には良い兆候である。彼はアフリカで良いパフォーマンスを見せており、2020年は「南アフリカオープン」で14位、そして「アルフレッドダンヒル選手権」では13位に入っている。また、ビザの問題でカタール入りできなかったキャディのジェームズ・バークと再びタッグを組むことになる。このチーム再結成が、シュワブにとって今週を良い一週間にすることを、私は願っている。
キットの予想
◆カート・キタヤマ
このアメリカ人選手の調子はかなり上向きであり、今年は4回の出場で、35位タイ、20位タイ、12位タイ、9位タイと、徐々に順位を上げている。ツアーの中では飛距離の出る方なので、今週は木立ちに囲まれたレイアウトで、ティショットを良いポジションに置くため、短いクラブが選択できるのではないかと踏んでいる。また、彼は今季、アプローチ(グリーンを狙ったショット)のストロークゲインドでトップ20圏内に入っているので、アイアンプレーが多くのバーディチャンスを生み出すことだろう。
◆グイド・ミグリオッティ
2019年のディフェンディングチャンピオンは、最終日に「65」をマークした「カタールマスターズ」での2位タイフィニッシュを経て、今週の大会に臨む。ツアー2勝の彼は、こういうフィールドでは常に危険な存在。スポットライトを享受し、優勝争いの中で最高のゴルフを展開するとみる。
◆ジェイミー・ドナルドソン
ワールドワイド8勝で、「ライダーカップ」出場経験のある選手というのは、常に注目を集める存在。今週は、彼の最近の調子と成績がさら魅力的な選手にしている。前週5位タイを含め直近13大会でトップ10入りを5回記録している。また、彼は今季これまでのところ、フェアウェイキープ率でトップに立っているほか、パーオン率で13位に入っている。