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2019年 DPワールド ツアー選手権 ドバイ
期間:11/21〜11/24 場所:ジュメイラ・ゴルフエステーツ(UAE)

セベ・バレステロス以来 スペインから若き年間王者が誕生

2019年「レース・トゥ・ドバイ」の決着がシーズン最終ホールまでもつれ込む劇的な展開となるなか、25歳のジョン・ラームが「DPワールドツアー選手権」を制覇し、ジュメイラGEで欧州ナンバーワンの称号を手にした。

欧州ナンバーワンの可能性を残す5人のうちの1人として今季「ロレックスシリーズ」第8戦に臨んだスペインのラームは、同じく年間王者の可能性を残していたトミー・フリートウッドを1打差で退け、栄冠に輝いた。

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ラームはこの日7ホールを終えたところで6打差のリードを築いたが、フリートウッドが上がり4ホールで3バーディを奪って「65」をマーク。通算18アンダーのターゲットを定めたことで、ラームが18番ティに達した時点では、今季の全てはプレーオフへ委ねられるかに見えた。

しかし、ここで完璧なティショットを放ったラームは、2打目をバンカーに入れながらも、巧みなバンカーショットでピンそば1.2mへ寄せると、最終ホールをバーディとしてハリー・バードントロフィーを手にした。

最終日を「68」としたラームは通算19アンダーで優勝を飾り、1打差の2位にはフリートウッドが、通算17アンダーの3位にはこの日「70」をマークしたフランスのマイク・ロレンゾベラが入った。

ラームは世界記録となった優勝賞金300万ドルのほか、「レース・トゥ・ドバイ」制覇による200万ドルのボーナスも手中に収めた。他には、フリートウッド、ランキング首位で今週を迎えたベルント・ヴィースベルガーシェーン・ローリー、そしてマシュー・フィッツパトリックが年間トップ5に入ってボーナスの分配を手にした。

これでヨーロピアンツアー6勝目。ラームはこれまで年間最優秀新人賞を獲得した2017年の「ロレックスシリーズ」でツアー初制覇を遂げ、その後「ドバイデューティーフリーアイルランドオープン」を制し、今大会2勝目を挙げたことで、同シリーズでの通算勝利数を4勝とした。この他にも、母国のナショナルオープンを2度制覇している。

2019年の新人賞は、この日「69」をマークしたロバート・マッキンタイアが獲得し、サム・トーランスサンディ・ライル、そしてコリン・モンゴメリーといった偉大なるスコットランドの先人たちの仲間入りを果たした。

ラームは直近に出場した「スペインオープン」を制覇しており、6週ぶりの出場となった今大会も制覇したことで、スペイン人選手としては、偉大なるセベ・バレステロス(1988年)以来2人目の欧州ナンバーワン獲得となった。

「欧州ゴルフ界やスペインゴルフ界の偉大なる王者たちでさえ達成できなかったことを、僕がわずか3年でやれたなんて、とてもでないけど信じられない。本当に実感が沸かない」。

「セルヒオ(ガルシア)は長年にわたり最高のスペイン人チャンピオンであり続けたし、メジャー王者でもある。オリー(ホセ・マリア・オラサバル)だってメジャーで2勝している。ミゲル・アンヘル(ヒメネス)だって素晴らしい成績を残しているし、アルバロ・キロスもこの大会で優勝している」。

「スペインのゴルフの歴史のなかで、多くの素晴らしい選手たちがこのチャンスを手にしながら、やり切ることができなかった。とにかく、セベ以来、次に(年間王者を)達成したのが僕だったという事実を理解するのは難しいことなんだ。言葉にすることはできるけれど、現実じゃないみたいな感じがする。信じ難いことだね」。

「セベは取り澄ました選手ではなく、情熱的だった。オリーもそうだったけれど、あの2人はとても情熱的で、それはなんら問題ではないんだ」。

「どのスポーツでも、偉大なるチャンピオンには喜怒哀楽をありのままに見せる情熱的な選手がいた。それは悪いことではないと思う。実際、僕はそれが良いことだと信じているし、今日もラスト数ホールはそんな感じだった」。

この日、ラームは1番で9mのバーディパットを沈めると、2番でも寄せワンでバーディを奪い、早い段階で単独首位に抜け出した。しかし、同じく首位タイで最終日をスタートしたロレンゾベラもパー5の2番でバーディを奪い、1打差で追走した。

しかし、3番でグリーンを捉え損ねたロレンゾベラがボギーを叩き、5番ではラームがかなり速い19mをねじ込んだことで、リードは3打差に。

勢いの止まらないラームはパー3の6番でウォーターハザードを避ける安全策を採りながらも、9mのバーディを沈め、リードを4打差に広げる。

7番では、ラームが6mのパットを沈めて3連続バーディを決めたのに対し、ロレンゾベラがバンカーからの寄せワンに失敗したことで、ラームのリードは一気に6打差に開いた。

一方、2番でバーディを奪ったフリートウッドは、続く3番でボギーを叩くも、5番と8番でバーディを奪ってスコアを伸ばした。

その後、ラームはアンプレイアブルとなった8番と3パットを喫した9番でスコアを落とし、ロレンゾベラがピンそば1.2mにつけた8番でバーディを奪ったことで、再びリードは3打差まで縮まることに。

ラームはウッドチップからの見事な2打目でバーディをお膳立てした10番で4打差のリードを取り戻すも、その後は12番と14番でバーディを奪ったフリートウッドに追われる展開となる。

13番でラームが寄せワンのパーセーブに失敗するなか、パー5の14番ではラームとロレンゾベラが揃ってバーディを奪うも、続く15番では首位のラームが3パットのボギーを叩き、その差は1ストロークに縮まる。

パターが冴え渡ったフリートウッドは、15番と17番で長いバーディパットをねじ込んでロレンゾベラに並ぶと、18番では素晴らしいチップショットをバーディに結びつけてラームに並ぶ。しかし、ラームも最終ホールで美技を見せて勝ち切った。

世界2位のロリー・マキロイは首位と7打差の4位で大会を終え、その1打後方の5位にはディフェンディングチャンピオンのダニー・ウィレットが入り、2打後方の6位タイにはセルヒオ・ガルシアトム・ルイス、そしてトーマス・ピータースが入った。

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