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2024年 ニュージーランドオープンby SKY SPORT
期間:02/29〜03/03 場所:ミルブルックリゾート(ニュージーランド)

「ケプカに刺激を受けて体をデカく」 幡地隆寛の初V裏側/一問一答

◇アジアン&豪州ツアー共催◇ニュージーランドオープンby SKY SPORT 最終日(3日)◇ニュージーランド・ミルブルックリゾート(コロネット、リマーカブルズ両コースの複合コース=6964yd/パー71)

30歳にして初のツアー優勝を海外で飾った幡地隆寛。これまでは昨年の国内ツアー「関西オープン」2位が自己ベストで、同年は「日本オープン」でも3位と苦杯をなめ続けていた。ニュージーランドからの帰国後、初タイトルを手にした喜びと心境を語った。(取材・構成/服部謙二郎)

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―クラブハウスリーダーで最終組を待っていたときの心境は
18番(パー3)グリーンの脇で見ていたのですが、(同スコアの)スコット・ヘンド(オーストラリア)の球がピン奥6mぐらいに見えて、さすがに2パットだろうとプレーオフは覚悟していました。自分が18番でバーディをとれなくて悔しかったので、プレーオフでは(バーディを)決めてやろうという思いでいました(ヘンドが3パットで幡地の優勝)。

―優勝が決まった瞬間は
スコットのミスを喜ぶ形になったのが悔しくて。やっぱり自分で最後にバーディを獲って勝ち切りたかったです。もうひとつ上のステージに上がるにはそこが自分の課題かなと。うれしさ半分、課題への気持ちも半分といったところでした。

―勝てる予兆はあった?
11番のパーパット(約7m)を打つ前、自分でもなぜか分からないんですが、一呼吸置いたんですよね。いつもより時間をかけた。それで気持ち良く打てて、イメージ通り転がって入ってくれました。そこがターニングポイントだった気がします。次のホールでもすぐバーディがきて。最終日はアンラッキーも続いていましたが、「アレ? 今回はなんか違うぞ」と雰囲気が違った。15番の打ち下ろしのパー3もすごい風が吹いている中で4m(決めてバーディ)につけて「あ、これ勝てるやつかな」と思いながら最後までプレーしていました。

―このオフに取り組んできたことは
年が明けてからは、ウエイトトレーニングをしっかりやってきました。今までは体の機能性を上げるようなトレーニングが多かったのですが、昨年ブルックス・ケプカと一緒に回った時(ダンロップフェニックス)に、「もっと体をデカくしていいんだな」と感じて。

―もともと体は大きいほうですよね
実は今までウエイトはやってなかったんですよ。このオフにドラコンのカイル・バークシャー選手と撮影の機会があって、彼がやっているトレーニングを聞いて取り入れたんです。背中や上腕など、飛ばすための部位を鍛えるようにしました。今までやってきた機能系のトレーニングも並行して続け、スイングのバランスを失わないようにしています。

―トレーニングが今回の勝利に生きた
ことしに入って初めての試合だったので「よーいドン」のスタートでしたが、始まってみると体の状態がすごく良かった。例年の4月開幕のときより、全然体がキレる。振れて、球の伸びも強さもある。オフにインドアで測ったときも、ヘッドスピードが58m/sでボール初速が83m/s出ていましたから。今まで出したことのない数値でした。アイアンもちょっとパワーアップした感があって、ニュージーランドの強い芝でも負けずに打てていました。4日間でミスはところどころありましたが、ピンに絡むことも多かったと思います。

―ギアにも変化がありましたね
最終日のパターンが今までの勝てないときと似ていて。それでも勝てたのは、やっぱりショートゲームでしのげたのが大きかったと思います。ことしのボーケイ(SM10 ウェッジ)はすごく感触が良くて、嫌なライからでも打ちやすい。幅の広いKグラインドのソールを、Lソールっぽくトウヒールを削っていますが、ヒール側は少しバウンスをつけてもらっているんです。ハンドダウンに入った時にバウンスが刺さりにくいようにしてくれているんです。

―ボールも「プロV1xレフトダッシュ」に替えましたね
ボールテストをした宮崎の暖かい所で打ったときに、ドライバーのボール初速、スピン量の数値が一番良かったんです。「V1」のような棒球が出て、なおかつ「V1x」の打感と球の強さがある。アイアンも他のボールと遜色ないスピン量で、変にめくれることもない。昨年は「V1x」でしたけど、元々「V1」が長かったので、今回のレフトダッシュは「V1」ベースに「V1x」のいい要素が入ったボールという感じ。試合中、ボールを替えた感覚が全くないほど順応していました。

―今後の予定は? アジアの試合はどれぐらい出る?
日本の試合をベースに考え、その合間に試合を選んで出るような感じですね。ここ3年ぐらい日本ツアーにいましたから、新しい道が開けたなとワクワクしています。

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