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ゴルフ道具の急速な進歩にゴルフ場側は?

2004/01/30 09:00

毎年二月の初旬に開かれるUSゴルフアソシエーション(「USGA」)の会議に10年以上参加している。しばしば温暖な地域で行われるこの会議は、日差しには恵まれるが華やかさには欠ける。一群の人々が閉じこもって数日間に渡るその会議に詰めている状況を想像してみて欲しい。閉じられた扉の向こうでは何が起こっているか、支援団体も正確に伺い知るとが出来ないのである。

USGAは会期中、夕食会にて重要な賞の授与を行い、次の委員の候補者リストを読み上げる。異議を表明する者はいない。協会は従来毎年この方式を取ってきた。人々はこれに自分の「ゴルフ時間」を合わせることが出来る。しかし実のところ、2,600万人に及ぶゴルファーを代表するとされているこのゴルフ組織の運営はそれほど単純ではない。

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近年USGAは、技術、チタン、スプリング効果、R&Aなど既に耳慣れた問題の数々に苦難の道をたどってきた。USGAはそもそもゴルフ用具の製造業側との対立関係のもとに組織され、他方ではスコットランドの『ロイヤル&エインシェント・ゴルフ・クラブ』とは、二分するゴルフのルール・メーカーとして長い間反目しあっている。これらの確執は絶え間なく変わるゴルフ用具の規則の一般基準を混乱させ、ゴルファーを困惑させてきている。

この混乱状況は主に、最新技術と新製品開発に関するUSGAの認識と科学的知識の無さに起因している。USGAのシニア・テクニカル・ディレクターであるディック・ルッゲは、新製品のドライバーやボールのテストは技術の発達に対応していると主張しているが、周囲にはUSGAは既に遅れをとっており、見当違いだという声もある。USGAの過去の代表たちも、メーカーにきちんと対応できないこの組織に憂慮して言う。USGAは自らに課せられた仕事をしなければならない。つまり、ゲームを治めることだ。

この逆風の中の解決策として以下のようなものがあるだろう。この協会の公的決定は従来USGA実行委員会に全権が委ねられてきた。この委員選出のプロセスは見直される必要がある。まず、指名委員会は前任の代表、現役のUSGAボランティアやゴルフ業界外の人々から編成され、議長はUSGAと関わりのない著名なビジネスマンや政治家に任されるべきである。そしてそれぞれの実行委員は限られた任期を勤め、再選はそれぞれのポジションの役割を熟知する実行委員の投票によって決定されるべきであろう。

5年間実行委員会に在籍していた元USGAの秘書ウィンフィールド・パジェットは、そこでの時間的・金銭的な重圧について語った。実行委員会は無報酬である上、年間5万ドルにもなる交通費や宿泊費も自費でまかなわなければならない。しかし15人の実行委員のうち3人はパブリック・ゴルフのゴルファーであることが望ましい。その際旅費などの経費は支給されるべきだろう。事実、実行委員にパブリック・ゴルフの代表者がいることはめったにない。現在は元LPGAプレイヤーでハワイでのジュニア・ゴルフ、パブリック・ゴルフの拡大に尽力してきたメアリー・ビー・ポーター=キングコミッティーに名を連ねている。

ゴルフ界は明らかに公衆との信頼のおける関係を作ることができる人材を必要としている。支援団体がふるわないのはリーダーたちが技術の問題にとらわれすぎていて、大衆との関係を軽視してきたからだ。UFGAが苦境を歩んでいる間にUSGAのメンバーシップは1990年代の100万人から70万人に急落した。ゴルフを未来に向かわせる強力な存在が必要だ。そしてそれは全てのゴルファーに認められ、信頼されることのできるUSGAであるべきである。

Golfweek



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