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小さくなる声、刻み続けたパー5 馬場咲希がタイの4日間で変わったこと

◇アジアパシフィック女子アマチュアゴルフ選手権 最終日(6日)◇サイアムCC ウォーターサイドコース(タイ)◇6309yd(パー72)

きょうも刻もうと思っていた6番(パー5)の第2打は、アイアンをやっぱり3Wに持ち替えた。「きょうは攻めてみようと思った」と振り返った馬場咲希(代々木高2年)の声に、少しだけ力が戻った。

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各国から集まった86人が、優勝者に与えられる23年のメジャー2試合と「オーガスタ女子アマ」の出場権を競い合う。この“副賞”を、馬場は8月「全米女子アマ」の優勝で獲得済み。気持ちの面で少し余裕を感じてもいいはずなのに、ずっと緊張感が漂っていた。

「結果を出さないと、自信を取り戻せない」。10月には「富士通レディース」と「マスターズGCレディース」に出場したが好成績を残せなかった。1週空けてタイに渡り、本大会を終えてすぐ「伊藤園レディス」(11日~13日/千葉・グレートアイランドC)、「大王製紙エリエールレディス」(17日~20日/愛媛・エリエールGC松山)の連戦が待っている。納得のいく結果を求めて試合の予定を詰め込んだ。

タイに来ても、ショットとパットがかみ合わないまま3日が過ぎた。ショットで攻めきれず、焦るほどバーディパットも入らなくなる。「苦しいゴルフだった」と話す声は日を追うごとに小さくなった。

そんな娘を見かね、最終日は父・哲也さんが久々にキャディを申し出た。以前はよくバッグを担いでいたが、全米女子アマからはなかったツーショット。久々に一緒に歩くフェアウェイに、馬場の顔に笑顔が戻った。

14ホールを終えてボギーなしの4バーディ、この時点でトップ10まで上がって来た。残りふたつのパー5は、2打目で攻めればグリーン周りのフェアウェイが狭くなる。3日間はほぼ刻む選択肢をとってきたが、哲也さんの「行きな」の言葉に背中を押されて後半6番、8番(パー5)の第2打は3Wを振り切った。ともにグリーン近くまで運んでバーディを奪い、「66」でホールアウト。最終日のベストスコアをマークして、通算6アンダー6位で締めくくった。

「いい終わりかたは、できたかな」と控えめに笑った。「自信がすごくあるわけじゃない」と話していた開幕前。胸を張ってクラブを振れる日まで、もう少し。(タイチョンブリ/谷口愛純)

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2022年 アジアパシフィック女子アマチュアゴルフ選手権

  • 2022/11/03~2022/11/06
  • サイアムCC(タイ)


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