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ゴルフは3カ月ぶり 宮里藍さんが「ビジョン54」とアプローチ練習法を伝授

◇女子アマチュア◇宮里藍インビテーショナル Supported by SUNTORY 事前情報(23日)◇PGM石岡GC(茨城)◇6188yd(パー72)

中学1年から高校2年の女子ゴルファーを対象にしたジュニア競技は24日(土)から2日間、茨城県のPGM石岡GCで行われる。開幕前日には主宰の宮里藍さんが、馬場咲希(代々木高2年)ら参加選手を相手にレッスン会を開いた。

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宮里さんがジュニアに説いたのは、自らの現役時代を支えた、ピア・ニールソン、リン・マリオットが提唱したゴルフ哲学「ビジョン54」を基にする上達メソッド。ラウンド中の全てのショットには、(1)打つ前に状況を判断するルーティンである「シンクボックス」、(2)そこで決めたことに専念し、五感を優先させてクラブを振り切る「プレーボックス」、(3)1打を振り返る「メモリーボックス」の3要素があると語った。

特に「シンクボックス」と「プレーボックス」の間では迷いが生じやすく、「(2つを分ける)『決断ライン』を越えたらやり切ること」の重要性を強調した。また、「メモリーボックス」では「ネガティブな記憶はポジティブな記憶よりも3倍早く残ると言われている」ことから、客観的な視点でポジティブな要素を挙げ「できたこと」を自ら脳に刻むことが必要とした。

「調子が良い、悪いというのは必ずしもスイングによるものだけではないと知ってほしい」と状況判断や五感への集中力の重要性を訴え、「自分が何をやると良いのかを把握する。これは練習しておかないと難しい。やればやるほど、自分の心地いいパターンが分かる」と普段からの反復練習を勧めた。

アプローチ練習場でのレッスンでは、グリーン周りからの距離感を養う練習法を伝授した。「アメリカでは芝やコース、セッティングが違い、バリエーションが必要になった」と、ウェッジ(2本)、アイアン、UTの計4本のクラブで同じピンを狙うチッピングを披露。昨年12月に第一子を出産して3カ月ぶりのゴルフながら、約15yd先に4つの球を集めると、「うまいですね」と自賛して笑った。

また現役時代には、アプローチ練習場のあらゆるライから「1オン1パット」でクリアしていくドリルを繰り返したことを明かした。「実戦や本番に近い練習は効率が上がる。私は最高で16回連続で成功したことがありました。これは自慢です」。飛距離で劣った分、ショートゲームの精度を高めるストイックな鍛錬が米女子ツアーでの9勝を呼び込んだ。

8月に「全米女子アマチュア選手権」で優勝した馬場は昨年、このレッスン会に参加。「ビジョン54」の考えに触れ、「全米女子アマのときは打つ前に決めたことを迷うことなく打てて良かった」と日本勢37年ぶりの快挙につなげた。講義の間はメモを取り「藍プロはショートゲームがうまいイメージだったので、どんな練習をしていたか気になっていた。勉強になった」と納得。「私も『3カ月ぶり』と言って、あれくらい寄せられるようになりたい」と目を輝かせていた。(茨城県小美玉市/桂川洋一)

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