2011年エビアンマスターズ特集
2011年 エビアンマスターズ by Societe Generale
期間:07/21〜07/24 場所:エビアンマスターズGC(フランス)
宮里藍が今季初優勝!「日本に良いニュースを届けられた」
フランスにあるエビアンマスターズGCで開催されている米国女子ツアー第13戦「エビアンマスターズ」の最終日、2位に2打差の単独首位からスタートした宮里藍が、4バーディ2ボギーの「70」で回って通算15アンダーとし、2位に2打差をつけて逃げ切り優勝。今季初勝利で米ツアー通算7勝目。今大会は09年に続いて2度目の優勝を飾った。
大ギャラリーの笑顔と青い空に白い雲、華やかなエビアンピンクに彩られた18番グリーンでの表彰式、宮里はスピーチの途中で感極まって涙をこぼした。「自分のことっていうよりも、この試合自体が、特にトーナメントディレクターのジャックが気を利かせてくれて、日の丸が(空から)降りてきたときに“日本のことを思いましょう”って言ってくれたりして、そういう心遣いのあったかさが自分の優勝以上にうれしかったです」。
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震災からの復興に立ち向かう日本へ勇気のでるニュースを届けたい。女子サッカーのW杯で優勝したナデシコジャパンに続き、海外で栄冠を勝ち取った宮里。そんな宮里を支えて応援してくれた地元フランスの人たちへの感謝が、涙になってこぼれ落ちた。
通算13アンダーで2位に続いたのは、ステーシー・ルイス。佐伯三貴、キム・インキョン、アンジェラ・スタンフォードが通算12アンダーの3位タイ。宮里美香も9位タイとトップ10でフィニッシュした。
<両親の前で海外初優勝!「スペシャルな大会になった」>
LPGAで通算6勝を挙げている宮里だが、これまで両親の前で優勝を飾ったことは一度も無かった。しかし、今週は父・優さんと母・豊子さんがそろって会場を訪れた。「優勝を見てもらったのは初めてだから、すごいスペシャルな大会になりました」と宮里。
「最後まで冷静に戦って、持っているものを出したから勝利の女神がウインクしてくれたかな。この試合は藍にとって思い出深い大会だけど、また勝てたことで感動はひとしおだと思う」と優さん。豊子さんは「感無量です。ここに来られて幸せです。フランスの知らない人たちもたくさん声を掛けてくれて、藍を応援してくれたのがすごいうれしかったです」と目を潤ませた。
宮里以外の日本人も健闘を見せた。2位タイからスタートした佐伯三貴は、上がり4ホールで3バーディを取り返して通算12アンダーの3位タイ。「アメリカツアーでもちょっと通用するんだなと思いました」と、手応えを掴んでいた。昨年53位タイに沈んだ悔しさを晴らし、「去年よりすっきりした気持ちで会場を去れます」と、次週へ向けても良い前哨戦となった。
また、8位タイからスタートした宮里美香は、2ボギーが先行するも粘りを見せてこの日「71」とスコアを伸ばす。通算10アンダーの9位タイと3試合連続でのトップ10入りを果たし、「ベスト10フィニッシュをしたいのはあって良かったけど、(初優勝へは)勢いが足りないですね」と、収穫と共に課題も掴んだ。