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宮本勝昌、ジャンボに勝った!

雨と寒さにいじめられっぱなしだった日本シリーズ。最終日はようやく晴れたものの冷たい風とパー70というタフな設定のためスコアは相変わらず伸びず、優勝争いはバーディ奪取戦というよりガマン大会の様相を呈した。

ずっとガマンのゴルフを続けてきたB.ワッツが最後のハーフを40と一気に崩れた。勝負は9分9厘ジャンボ尾崎のものと思われたが、18番で「納得のいかない」ボギー。17番で起死回生のイーグルを放り込んだ宮本勝昌が最後でジャンボに追いつき、プレーオフ。4ホールの死闘の末にジャンボを下した。これで貴重な5年シード。来期以降はシードを気にせず悠々と米ツアーで戦い続けられる。

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「鼻差ですかね。ゴール板過ぎてもまだやっていた感じでしょ。写真判定。嬉しいですけど、夢みたいです」と宮本。自分自身でも「すごかったですよね、ボク」と信じられない思いだ。「あんなゴルフ、ふだんはできないです。できないことをやってしまった・・・」
16番を終わった段階ではジャンボに3打差。優勝を半分諦めかけていた。「そしたら、まだ奇跡は起きるかもしれない、とキャディが言いだしたんです。実際、17番で入ってしまったし、その後もまだまだ!とボクの弱気を後ろから盛り上げてくれた。最後の最後まで支えになってくれました」

プレーオフも自信がなかった。「プレーオフで勝ったことがなかった。丸山センパイに負けて、片山晋呉に負けて、横尾要に負けて・・・。自信なんてもんじゃなかったです」
本当に緊張した。しびれっぱなしに、しびれた。しびれながら、ジャンボ尾崎に勝つことができた。「5年シード。神様がくれたのかな。アメリカへ行って思う存分やってこいって・・」 いいことばかりで、怖いですね、と最後に言った。

ジャンボ尾崎は釈然としない面持ちだった。勝てたはずの勝負が最後でコケた。プレーオフもずっと押し気味で推移していた。それなのに負けてしまった。「プレーオフ最後のバンカーショットも悪いショットじゃなかった。ただ砂が固いところで弾かれてしまった。今日のゴルフは、宮本が17番でチップインしなければ、なんでもない展開だったんだ。18番のボギーも納得いかない」
今日の敗退は「宮本への餞別だ」と言う。これでジャンボの獲得賞金は約1億8000万円。

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1998年 ゴルフ日本シリーズJTカップ



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