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雷雲でサスペンデッド!藤本佳則が暫定首位

◇国内男子◇VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント 初日◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県)◇7,146ヤード(パー72)

今季の米ツアー挑戦を終え、国内ツアーに復帰した石川遼のプレーに注目が集まる中、同組でラウンドした藤本佳則が目の覚めるようなバーディラッシュで9アンダー暫定首位に立った。10番からスタートした藤本は18番、そして5番から2度の3連続バーディを奪うなど暫定2位に2打差でホールアウトした。

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16時50分に雷雲接近のため競技は中断され、その後は激しい雨と雷がコースを覆い尽くした。18時前に再開不可能と判断され、この日はサスペンデッドになった。35名の選手がホールアウトできず、大会2日目の6時30分に競技が再開される予定となった。

藤本と2打差の7アンダー暫定2位には塚田陽亮白潟英純野仲茂の3人。野仲は3連続バーディ直後にサスペンデッドになり、3ホールを残している。6アンダー暫定5位タイに河井博大貞方章男の2人。5アンダー暫定7位タイに原口鉄也宮里聖志宮里優作山下和宏松村道央カート・バーンズの6人が並んでいる。

藤本と同組でラウンドした石川遼は、4バーディ、6ボギーの2オーバーでホールアウトし、暫定122位タイと出遅れてしまった。

<暑さにも連戦にも負けず、藤本佳則が首位発進>

スーパールーキーがコースレコードタイの「63」ストロークで飛び出した。石川遼イ・キョンフン(韓国)との同世代のペアリングで多くのギャラリーを引き連れた初日。出だしの10番でピン上2メートルにつけてバーディを先行させると、14番では4メートルをきっちり沈めて2つ目。その後は2度の3連続バーディを記録するなど、9バーディ、ノーボギーとして一気にトップの座を奪った。

調子自体は満足いくものではなかった。スタート前の練習から納得いくショットが出ない。「全英オープン」、「WGCブリヂストンインビテーショナル」を戦い、連戦と移動による疲労は蓄積。今大会2日前の21日(火)に久々にトレーナーに状態を確認してもらうと「体がバラバラ。良いときの体の“歪み”や“張り”とまったく逆の部分に症状が出ている」と診断された。だからこそ「球は真っ直ぐ飛んでいるけれど、打っている感覚は無い。やってみたら、こんなんで。本人がびっくりしています」と充実感よりも驚きのほうが強い。

5月の国内メジャー「日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills」で、ツアー史上最速タイ記録となるプロ転向後5戦目での勝利。その後も安定したプレーを披露しているが、「学生のときは、ある程度調整をしてから試合に出られた。でもプロでは嫌なイメージが残っている中でも、試合に出て、予選を通過していかなきゃいけない」と長いシーズンを戦う難しさも痛感する。

もちろん、試合を回避して休養をとる手段もある。しかし「無いです、無いです。そんなすぐに調子に乗ったらダメです」と連戦を続ける構えは崩さない。「こういう(状態が良くない)日も、こういうゴルフができたのは自信になる。1年を通して浮き沈み無くやりたいと思っているし、できれば秋口にもう一度優勝したい」と貪欲に、ひとりの新人としてガムシャラにラウンドを続けていく。

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