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宮里藍が描く挑戦の足跡

一打への執念が生んだウォーターショット

首位と2打差、3位タイという絶好の位置からスタートした宮里藍は、コーチである父・優さんが「その日1日の流れを掴む意味でキーになる」という1番ホールで幸先良くバーディを奪って、最終日の猛チャージを予感させるスタートを切った。が、その後はことごとくパットが決まらない。ならばショットで直接入れてしまえ!と思わせる攻めのゴルフを見せるも、トップを独走するウェブに追い付くことは出来なかった。

しかし、その裏で「一打への執念」は最後まで忘れなかった。

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ハプニングは、池がグリーン手前に広がる17番パー3で起こる。 「ダフった」というティショットは無常にも池の中へ。しかしボールは完全には沈まず、半分が見える状態にあった。

どうするか?最善の策を考えた宮里は、迷わず靴を脱ぎウォーターショットにトライ。人生初とは言うものの、グリーンエッジまで運ぶ、ギャラリー大喝采の見事な一打だった。もう一打でもスコアを落とせない…アメリカツアーでさらに鍛えられたメンタルが生んだプレーだった。

ホールアウト後は「今日は私の日じゃなかったかな」と、少しはにかんだ。しかし、そのコメントからは、米ツアーの中でも十分落ち着いて戦えている…という、また新たに手応えを得たスッキリとした表情にも見てとれた。(文:安藤幸代)

2006年 ミズノクラシック



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