2007年 セーフウェイインターナショナル
期間:03/22〜03/25 場所:スーパースティションマウンテンG&CC(アリゾナ州)
予選突破をかけた厳しい戦い・・・最終ホールで魅せた!
朝日がようやく昇った朝6時50分。
太陽が出ているとはいえ、そのピンと張り詰めた冷えた空気に思わず体が縮こまる。
そんな中、サスペンデットの残りホールを消化するため、各選手はスタートしていった。
昨日安定したプレーを見せた宮里は、「残りの4Hを上手く乗り越えたい」と言っていたものの、状況は簡単にそれを許さなかった。
ぐっと下がった気温で思うように体は動かず、さらに昨夜に降った大雨でグリーンの状況は一変・・・とにかく距離感が合わない。
「いつもより長い4Hだった」と振り返るように、かなり手こずったようにも見て取れた。結局この4Hで2つのボギー。トータルイーブンの17位タイで1Rの競技を終了した。
そしてその後行われた2R。
練習時に降っていた雨も上がり、天気も回復、気温も上昇・・・宮里藍の復調にも期待がかかる。
だが2Rに突入しても、ショットの調子、特にアイアンの距離感が合わない。
出だしの10Hでは、ティショットを大きく曲げ、リカバリーもきかず、ダブルボギー。
続く11H、さらに後半の2Hでは、アイアンの縦の距離が合わず、やや距離のあるバーディトライから3パット。共にボギーとしてしまう。
さらにこの日は、パーオンがわずかに9ホールと、チャンスを作るどころか、なんとかパーでしのぐ苦しい場面が多々あった。
結局、最終ホールひとつを残してトータル4オーバー。予選落ちさえままならない順位にまでスコアは落ち込んだ。
しかしそんな周囲の心配をよそに、宮里には焦りやイラつきがひとつもなかったようだ。
「我慢するしかない。パッティングの調子は良かったし、地道にパーを重ねていけば望みはあると思った。」と、予選落ちを目前にしても、宮里は落ち着いていた。
そして迎えた最終ホール。
決してチャンスとはいえない8メートルのバーディパット。なんと、ボールは見事にカップイン!
そして出た渾身のガッツポーズ!
「明日のために『良い』何かを作っておきたかった」という彼女だったが、それは予選落ちなど全くアタマにない・・・そんな「彼女の確信」そのものだったに違いない。
競技はまたまたサスペンデット。明日も選手達にとって長い一日が待っている。
ラウンド後は練習場に直行した宮里。
現在、予選カットラインギリギリの順位に位置し、明日の決勝ラウンド進出は第2ラウンドを残す選手たちの結果に委ねられている。ひとり黙々とアイアンショットを確かめるその姿は、決勝ラウンドへ進めることを、そして最高のパフォーマンスを発揮できるということを確信しているかのように見えた。