宮里藍が帰国会見「大きな一歩だった」
米国女子ツアーのすべての日程を終えた宮里藍が、7日に帰国し、この日都内のホテルでシーズン終了の報告会見を行った。今年は開幕戦からの2連勝を含むシーズン最多の5勝を挙げた宮里。一時は世界ランキング1位にも浮上したが、目標としていたプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(POY)のタイトル獲得はならず、賞金ランキングでは6位に終わった。
それでも、「米ツアー5年目という節目のシーズンで、このような成績を残せて非常に嬉しいです」と宮里は晴れやかに振り返る。「タイの試合(開幕戦)は特に印象に残っていて、自分のやるべきことをやって、オフにショートゲームに取り組んできたのですが、それが最終ホールの最後の一打にチップインという形で出た。やってきたことが結果として出た瞬間でした」と白い歯を見せた。
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最終戦となった「LPGAツアー選手権」までPOYのタイトルを争ったが、2度目のカットで決勝ラウンドに進出することは出来ず、「悔しさはあったけど、今年1年を完走出来たことが凄く嬉しくて、充実感・達成感が7~8割。2割位は他の試合でももっと頑張れたかなと思いました」と、飛躍のシーズンを総括した。
課題として挙げたのは、精神面。「シーズン終盤の1~2ヶ月はタイトルを獲りたい、ファンの期待に応えたいという気持ちがあって、自分のゴルフが出来なかった。プレッシャーから逃げたい気持ちもあって苦しかったです」と打ち明ける。「プレッシャーから逃れることは出来ないと思うので、それをしっかり受け止めて、出来る事をやっていけば上位で争えると思う」と来季に向けての展望を語った。
途中、“限界”という言葉についての印象を聞かれた宮里は、マイケル・ジョーダンのスピーチから、「自分の恐怖心とリミット(限界)は幻覚である」という言葉を引用し、それを常に胸に抱いていると明かした。「大きな一歩だった」と振り返った2010年。未知なる領域への希望を抱いて、2011年シーズンの準備を始める。