好発進のタイガー「普段の気持ちだった」
2010年 マスターズ
期間:04/08〜04/11 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)
【GDO EYE】もしもウッズが優勝したら…?
今年で第74回を迎える「マスターズ」は、大会前も、そして始まってからもタイガー・ウッズの話題で持ち切りだ。
この日の1番ホール。多くのパトロン達の拍手と歓声に迎えられてティグラウンドに現れたウッズは、にこやかな表情で微笑を見せる。「なんか、違うよね」。ベテランカメラマンがその違和感をぽつりとこぼした。
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上空にはウッズを揶揄する横断幕をつけた飛行機が旋回する。しかし、それとは裏腹にオーガスタに詰めかけたパトロン達の間からは、一つのブーイングも聞こえない。ウッズに近いナイキ関係者は、「あの1番での歓迎ぶりで、タイガーは内心ほっとしたと思う」と教えてくれた。ウッズも人の子、どんなにセルフコントロール能力が高くても、自然に湧き出る感情まで殺すことは出来ないはずだ。
12番パー3のティショットをピンそばにぴたりとつけると、背後のスタンドから大歓声が沸き起こった。それに対してキャップを取って応えたウッズ。変わった?変わろうとしているウッズが印象的だ。
昨日、ビリー・ペインに厳しく叱責を受けたが、「僕も自分自身にがっかりしている」とその意見を全肯定。父親に「何か学んだか?」と問われるナイキの新CMについては、「すごく適切だと思う。たぶん、僕の父親はそう言うと思う。こんなやり方で父が僕に話をしてくれるなんて凄いこと。父はまだ僕のことを助けてくれている」と、こちらもすべて受容した。
1番ティの拍手をこれまでと比べて少ないと取るか、期待していたよりも多いと取るかはその人次第。同様にウッズに対してどんな立場を取るのかも、その人次第。もしもウッズが優勝したら、あなたは受け入れられるのか?「Are you ready for me?」ウッズがナイキと契約した際の有名なハローワールドのCMがフラッシュバックした。(編集部:今岡涼太)