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石川遼

遼、唯一のポイントを稼ぐもチームは惨敗

日韓男子プロゴルフ対抗戦「ミリオンヤードカップ」2日目、それぞれが自分の球を打ち、各ホールで良い方のスコアを採用するフォアボールマッチ(ストロークプレー)に深堀圭一郎と組んで出場した石川遼。対戦相手は今年から日本ツアーに参戦しているH.W.リューと、ホン・スンサンの二人。序盤はリューが2つのバーディを奪ってリードしたが、石川の7番のバーディをきっかけに、両者の熱戦が幕を開けた。

9番(パー5)、池越えのグリーンに対し、先に2オンを狙った深堀の球はグリーン左手前のバンカーに捕まる。韓国チームは二人共にレイアップしていたが、石川は左ラフから残り257ヤードのピンを果敢に攻める。3Wで放たれた打球は木の葉っぱをパシッとたたきながらも、ピン上10mに2オン成功。バーディを逃した韓国チームに対し、2パットのバーディでスコアをタイに戻した。

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折り返した後半は、お互い譲らぬバーディ合戦が展開される。10番から17番までの7ホールで、両者それぞれ5つずつのバーディを積み上げる。石川は14番で10m以上のバーディパットを沈めて雄たけびを上げると、勝負どころの17番ではグリーン手前のカラーから、8mほどのフックラインを読みきってバーディを奪い、下から拳を突き上げるタイガー・ウッズばりのガッツポーズで気迫を見せる。「あんなパッティングはいつぶりかな」と本人も興奮を隠せなかった。

通算7アンダーで並んで迎えた最終18番。深堀はティショットを左に曲げ、石川は右のバンカーに入れてしまう。相手チームは二人ともフェアウェイ中央。深堀は石川のところに走り寄り、どうすべきかを相談した。両者の答えは「トライして、勝ちに行こう」。目の前の木の間を抜いて花道付近まで運んだ深堀は、先にパーで上がって石川のバーディパットのお膳立てをする。

韓国チームもバーディを奪えずに、勝負は石川の6mのバーディパットに委ねられた。決めれば1ポイントを獲得できる状況だったが「最初上って、そのあと下って、最後また上ってスライスする」というラインを読み切ることは難しく、結局韓国チームと0.5ポイントずつを分け合うこととなった。

「本当に手に汗握る戦いで、グリップを吹いてもどんどん汗が出てくる瞬間がたくさんあった」とこの熾烈な戦いを振り返った石川。明日はシングルス10試合。逆転には日本チームの圧勝が必要だが、「自分のプレーに集中できると思う」と、石川は着実に目の前の1ポイントを奪いに行く。(長崎県長崎市/今岡涼太)

2012年 ミリオンヤードカップ



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