2011年 タイランドゴルフ選手権
期間:12/15〜12/18 場所:アマタスプリングCC(タイ)
遼、後半に大崩れ 年内の「マスターズ」確定に黄信号
タイ・バンコク郊外のアマタスプリングCCで行われているアジアンツアーの今季最終戦「タイランドゴルフ選手権」3日目。3オーバーの64位タイから出た石川遼は1バーディ、3ボギー、1ダブルボギーの「77」と崩れ、通算8オーバーの67位タイに順位を落とした。
2日目に予選カットラインのギリギリで決勝ラウンド進出を果たした石川は、早朝のスタートにもかかわらず、強風の中でのプレーを強いられた。前半アウトは4番でフェアウェイからの第2打をピン手前1メートルにつけてバーディを先行させたものの、2番、7番といった2つのパー5でスコアを伸ばせない。そして折り返しの9番をボギーとし、結局スタート時の通算3オーバーのまま後半へ入った。
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するとインでもそのパー5で苦悩する。11番、15番とティショットをフェアウェイバンカーに入れてしまい、どちらもボギー。「難しいコンディションの中ではパー5で獲ること(スコアを伸ばすこと)は重要だし、チャンスホールの部類に入る。それが逆に2つのパー5で落としてしまった」。そしてその苛立ちが、続く16番で痛恨のトラブルを招いてしまう。
ティショットを左に曲げると、石川は第2打でグリーン右に切られたピンを向いた。しかしボールはグリーン奥の深いラフへ。3打目のアプローチはヘッドがボールの下を走り、脱出ならず。そして4打目は深いバンカー近くのラフからのショットとなり、足場が悪く、左打ちを余儀なくされるなど、6オン1パットのトリプルボギーで大きく後退。「セオリーなら2打目は左の広いほうに打っていかなければいけなかった。狙っていかざるを得ない状況にしてしまった」と冷静な判断力を欠いたことを悔やんだ。
今大会は37位以上でフィニッシュした選手に世界ランキングのポイントが付与されるが、来年の「マスターズ」の出場権がかかる年末の50位以内をキープするためには、やはり20位前後の成績が求められる。年末のランキングで51位以下に後退した場合、石川の4年連続のマスターズ出場可否は来年3月末まで持ち越されることに。「この試合でスコアを落としてしまったのは自分の責任だし、年末に際どいところにいるのも自分の責任。明日、ベストなプレーをしたい」。最終日のプレーは2011年の公式戦最後のラウンド。崖っぷちで、真価が問われる。(タイ・バンコク/桂川洋一)