2010年 トランジションズ選手権
期間:03/18〜03/21 場所:ウェスティンイニスブルックリゾート(フロリダ州)
遼、予選落ちも納得のラウンドで次につなげる!
2月の米ツアー2戦から2週間、日本で調整を行い米国男子ツアー「トランジションズ選手権」に出場した石川遼。大会初日はミスの連続で12オーバーを叩き屈辱的な最下位という汚名を背負った。しかし、2日目にはイーブンパーでラウンドして最下位は脱出。予選落ちという結果にも内容的に満足できると胸を張ってホールアウトした。
9時9分に10番からスタートした石川は、2日連続となる「おはようバーディ」を奪う。続く11番パー5、12番とパーをセーブすると、13番パー3では2日連続のティショットを池ポチャ。ところが、この日は3打目でピン手前に寄せてボギーに抑えた。
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そして15番パー3でも、ティショットが大きく右に反れ、ピンまで40ヤードの深いラフへ。ここでもボギーを叩き、このコースはパー3が5つあるが、初日から数えてダブルボギーが1つに、ボギーが6つ。ここまでパー3で1つもパーが取れずアイアンショットの悪さがそのままスコアに繋がっていた。
前日、課題にあげたアイアンショットの修正だが「昨日の練習では、テークバックからトップまでの軌道をチェックしました。左肩の入りと右足の使い方、そして体重移動の確認です」。石川はラウンド中も素振りの際にトップで一旦停止し、反復練習を行っていた。その甲斐あってか、ついに17番パー3でピン手前5mにつけてバーディチャンスを迎えた。
前日は「パッティングも自信を持って打てていない」と話していた石川だが、この日の中盤からは、しっかりとストロークしてカップをすり抜ける惜しいパットがようやく出始めた。そして17番のチャンスをしっかりと決め、復調の兆しを掴む。
後半は前日チョロをしてしまった7番で、またしても左ラフにティショットを打ち込んでしまうが、2打目でしっかりとグリーン奥まで運びパーセーブ。3バーディ、3ボギーとスコアを伸ばすことは出来なかったが、前日のゴルフと比べると別人のように安定した内容だった。
「ドライバーショットは今日も安定していましたし、ショットも良いリズムを取り戻してきました。予選落ちという結果は悔しいですが、今は結果だけにとらわれる時期ではないと父とも話しをしました。今日のゴルフは来週に繋がると思います」と前向きなコメントを残した。次週には「アーノルド・パーマーインビテーショナル」に出場し、その後は一週間調整を行い「マスターズ」に出場する。
「マスターズに照準を合わせるとか、どの試合にベストで臨めるかは分かりません。自分にとってはマスターズが全てではなく、その後の日本ツアーもとても大事なので、毎週自分のベストを尽くすだけです」と、日々練習、そして試合では自分の100%の力をこれからも出していくことを改めて誓った。