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石川遼

遼「敗れて悔いなし!」初メジャー制覇はプレーオフで潰える

国内男子のメジャー第3戦「日本オープンゴルフ選手権競技」の最終日を5アンダーの単独首位で迎えた石川遼。1打差単独2位の今野康晴と11時55分に1番ホールからスタートした。石川がティグラウンドに立った時、1番ホールはグリーンまで2重3重の人垣。その現象は1番だけに止まらず、最終18番まで続いた。

前日「ドライバーショットが鍵」と話した石川のファーストショットは、フェアウェイのセンターを捉えた。555ヤードのパー5で石川はピン奥8mに2オンに成功。イーグルパットはカップの右サイドを抜けたが、バーディを奪い、今野はボギー。この時点で6アンダーまで伸ばした石川が2位以下に3打のリードを奪った。

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ところが、この日の石川はショットが安定せず、なかなかチャンスを作れない。4番では深いラフに苦戦しボギーを叩いてしまい、5番はピン手前4mのパットを決めてバーディを奪ったが、続く6番でトラブルが発生する。前日ミラクルバーディを奪ったパー5で、ティショットは低い弾道で攻めたが左サイドのラフへ。2打目はグリーンを狙えずレイアップをするが、またしてもラフ。110ヤードの3打目はグリーン手前のバンカーに捕まった。

そして4打目を打とうとテークバックに入った時「カシャ」っと、携帯電話のカメラ音がギャラリーの中から聞こえた。「カメラ止めてください!」石川はギャラリーに向かって大きな声をかけたが、その際、自分の右ふとももを叩いて怒りに似た感情を露にした。

仕切り直して臨んだバンカーショットは、グリーンを大きくオーバーし斜面下のラフへ。スコアを伸ばしたいパー5でダブルボギーを叩き、試合は一気に混戦となってしまった。その後もシャッター音に敏感になってしまった石川は、集中力を欠きミスショットも連発。それでも後半に3バーディを奪い6アンダーまでスコアを伸ばした。

勝負どころの17番で深いラフからピンの手前5mに乗せてバーディを奪い、最終18番ではピンの右3mのウィニングパットのチャンスを迎えた。しかし、このパットがわずかにカップの左をすり抜け、6アンダーでホールアウトすると、初めてのプレーオフを経験することになる。

プレーオフの1ホール目は「緊張しました」と話す石川。ティショットを左サイドのラフに入れるが、グリーン奥からの3打目をロブショットでピンの横40センチに寄せてパーセーブ。2ホール目は会心のドライバーショットでフェアウェイを捉え、2オンに成功したがバーディを奪えず小田龍一のガッツポーズに惜しみない拍手を送った。

「今日はピンを狙う大事なショットでミスをしてしまった。6番のカメラですか?本当は勝って言いたかったのですが、マナーを守っているギャラリーに申し訳ないので、止めてもらいたいですね。悪いことだと分かっていての行為なら、選手として悲しいです」と話す。

昨年に続き2年連続での2位に終わり「日本オープンのプレッシャーを感じながら、メジャーの舞台はやらなければいけない。自分の気持ちを切らさずにやっていくことが必要ですね」と振り返る。そして、今季残りの試合で何度も優勝争いに絡めるように頑張ると今後の抱負を語った。

2009年 日本オープンゴルフ選手権競技



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