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首位奪取の有村、ドローボールへの転換が奏功

滋賀県のタラオCC西コースで開催されている、国内女子メジャー今季第2戦「日本女子プロ選手権 コニカミノルタ杯」の2日目。首位とは5打差、3アンダーの6位タイからスタートした有村智恵は、8バーディ、1ボギーの「65」をマーク。暫定ながら通算10アンダーの単独首位に浮上し、自身初のメジャータイトルに大きく前進して決勝ラウンドを迎える。

最大の武器であるアイアンショットに加え、昨日は不調を訴えていたドライバーが復調。ショットメーカーの強みを存分に活かし、メジャーセッティングを軽やかに攻略した。スタートホール1番からの4連続バーディで、早々に首位に肉薄。「出だしで良い流れが作れた」と、その後も折り返しを挟んだ9番、10番で再び連続奪取。最終18番で5mのバーディパットをねじ込み、ついに単独首位に躍り出た。

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ビッグスコアを築く一因となったドライバーの復調。それは、持ち球であるフェードへの固執を捨てたことにあった。「フェードで調子を上げたい気持ちはあったけど、なかなか(球が)捕まらず安定しなかった。昨日の練習で、気持ち良く振って出たのがストレート系のドローボール。今の自分には合っていると感じた」。その試みは実戦でも効果覿面(てきめん)、「ほとんど曲がることが無かった」と会心のラウンドの支えとなった。

今年8月の「meijiカップ」開幕前に韓国に飛び、有村が指導を受けるレッドベター・ゴルフアカデミーのコーチにスイングの悩みを相談。これまで左手のリードだけでコントロールしていた打ち方を、手と体を連動させるボディターン主導のスイングに変える方針を固めた。スイングと弾道の安定感が増すと同時に、痛めている左手首への負担を減らす狙いもある。この1ヶ月でスイングは徐々に固まりつつあり、「ショットは本当に良いし、良い方向にいっている」。スイング改造と並行して持ち球が変化しつつあることも、自然な流れと言えるだろう。

この日のラウンドについて、予想外にも「60から70点」と厳しい自己採点を下した有村。「今日が最終日なら100点に近いけど、まだ2日目なので・・・。ここで満点を出してしまうと、あと2日間がダメになってしまう」。メジャータイトルへの渇望を口にし続ける有村の心に、満足感に浸っている余地はない。(滋賀県甲賀市/塚田達也)

2012年 日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯



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