2007年 クラフトナビスコチャンピオンシップ
期間:03/29〜04/01 場所:ミッションヒルズCC(カリフォルニア州)
ベストスコアで14位タイに急浮上!最終日にトップ10狙う!!
5オーバー、37位タイで予選通過を果たした宮里藍。10位以内を目標に迎えた決勝ラウンドの初日、この日のベストスコアタイとなる「69」をマークし通算2オーバー、14位タイに急浮上した。
2番、6番、11番と3、4メートルのバーディパットを沈めスコアを伸ばした。13番ではアプローチで寄せきれず、3メートルのパーパットを外し唯一のボギーを叩いたが、この日の宮里はミスを引きずるような雰囲気はなかった。
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先週の大会に引き続き、今大会も2日目まで見せられなかった『宮里らしさ』を見せたこの日。その締めに見せたのは最終18番パー5だった。3打目の残り88ヤードで52度のウェッジを選びピン2メートルにしっかり寄せバーディフィニッシュ。
「今日伸ばせばトップ10に入れると思っていたので、良かったです。昨日からいいリズムで回れているので、すごく良かったです。シンプルに考えることによって、余計なことを考える必要がないので、アドレスに入ってからは、目標点しか見ていないです」。
宮里が語る『シンプルに考える』は、初日のラウンド後に読んだ本の影響らしい。
「『ゴルフ「ビジョン54」の哲学』っていう本なのですが、その中にヒントが沢山ありました。今の自分に当てはまるポイントというか、もうちょっと楽にプレーできる。調整はしてきているので、足りないのは自信だけという感じで。練習の内容とかを意識的に変えて、やっぱりメンタルは大きいなと思いました。何のための練習なのか、これまではスイングのための練習をしていました。例えば朝の練習場とかでも、9番、7番、5番とか全部打つようにして、もっと実戦向きの練習をするようにしました」。
この日のラウンドを見ていた父・優さんも本を呼んだ影響が大きいと語る。「技術的な修正が上手くいったのと、メンタルが大きい。ビジョン54っていう本を読んで、『スコアは支配できないけど、自分の気持ちは支配できる』っていうこととか、決断をしたあとは、あれこれ考えないとか。それを読んだのが良かった。
タイミングよく読めたのは運もいいですね。今の気持ちというのは、今後アメリカで戦う上で大切な精神状態。いい財産を作ったなと思います。こっちではみんなやっていることでしょうし、みんな戦いに来ている。新人でもアニカを食ってやろうとしているし、それを勉強しないといけないですね」。
トップ10入りという目標には近づいた。しかし、最終日にこの日と同じようにスコアを伸ばすことは簡単なことではない。この日首位タイで迎えたL.オチョアが5ストローク落とし12位タイまで後退したように、メジャーは甘くない。それでも、今の宮里ならさらに上位に食い込んできそうな、そんな雰囲気をかもし出している。