2024/05/03ギアを愉しむ。

マッスルバックがやさしい!? 一周回って考えるクラブの難易度/ギアを愉しむ。

「プロが難しいクラブを使っている」という都市伝説 マッスルバックアイアンをキャディバッグに入れていると、同伴者に「難しいクラブを使っていますね」と言われることが多い。硬さ(フレックス)Xのシャフトを使っていても、同じく「難しいスペックですね」となる。小ぶりなサイズのドライバーでも同様。そこにL字パターが加われば、もはやパーフェクト。究極の“難しいセット”が完成する。 以前までは「実は難しくないんですよ」と弁明していたが、理解されることがほぼ皆無なため、今はその使用理由について言及することをやめている。「ですよね、難しく見えますよね」と返すほうが、余程スマートで賢明な対応と心得ている。 クラブは...
2024/05/02中古ギア情報

中古お宝探訪 知られざる「単品アイアン」の世界・ウェッジ編

中古ショップのアイアン売り場で、揃いの“セットではないアイアン”が置かれているエリアをご存じだろうか。いわゆる「単品アイアン」と呼ばれるクラブの束だ。前回はロングアイアンに注目したが、今回はウェッジに目を向けていこう。 単品ウェッジ流行はタイガー・ウッズから 今でこそ「ウェッジは別売り」が一般的になったが、30年前まではプロや上級者もいわゆるアイアンセットに含まれるウェッジを愛用していた。尾崎将司らのブリヂストン「ジャンボMTN3プロシリーズ」や「J‘sチタンマッスル」、米ツアーで人気だったピン「アイ2」、全盛期の青木功が使っていたリンクス「マスターモデル」などはセットの一部として作られた。マ...
2024/05/02ツアーギアトレンド

不動裕理が大型マレットパター あの「スワンネック」はいずこへ?

◇国内女子メジャー◇ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 事前(1日)◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース◇6665yd(パー72) 先週の国内女子レジェンズ(シニア)ツアー「太陽生命 元気・長生きカップ」最終日に「62」を出して優勝し、衝撃のシニアデビューを果たした不動裕理。今週はレギュラーツアーの今季メジャー初戦にエントリーし、火曜日は午後から18ホールを回るなど精力的に練習をこなしていた。 不動を見てあることに気づいた。なんと、大型マレットのパターを使っているではないか。しかもネックはクランクネック。不動といえば、ネックが白鳥の首のように曲がったスワンネックの印象が強い。優勝した5...
2024/05/01ツアーギアトレンド

西村優菜のシャフトは「4R」!? 女子ツアー随一のロースペックに衝撃

◇国内女子メジャー◇ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ 事前(30日)◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース◇6665yd(パー72) 主戦場の米ツアーから一時帰国し、国内メジャーに挑む西村優菜。練習場で彼女の周りに人だかりができていた。どうやらシャフトメーカーのスタッフが取り囲んで、テストをしているようだ。バッグの横には多くのシャフトが、キャロウェイのスリーブの着いた状態で並んでいた。藤倉コンポジット「スピーダーNXブルー」と「NXグリーン」、グラファイトデザイン「ツアーAD VF」、三菱ケミカル「ディアマナ WB」…。 彼女は長らく「スピーダーNXグリーン」を使っていたが、3月末の...
2024/04/27ツアーギアトレンド

「ブルズアイの芯が未だに分からない」 川村昌弘“なんかいい感じ”のクラブ考

◇国内&欧州男子ツアー共催◇ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 2日目(26日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70) DPワールドツアー(欧州ツアー)のメンバーとして母国の試合を戦う川村昌弘は暫定12位の好位置で週末を迎えた。過去には1番アイアンを入れるなど、川村のバッグの中身は欧州の選手も“二度見”するほど一般常識が通用しないものばかり。今週も気になるものがいくつか入っていた。 まず目を見張ったのは、鉛がベッタリ貼ってある“ウェッジのような”クラブ。そう見えるだけで、ソールには何の表記もない。ロフトもバウンスもよく分からない。川村に聞くと...
2024/04/26中古ギア情報

中古のお宝探訪 知られざる「単品アイアン」の世界・ロングアイアン編

中古ショップのアイアン売り場で“揃いのセットではないアイアン”が置かれているエリアに目を向けている方はどれだけいるだろうか。いわゆる「単品アイアン」と呼ばれるクラブの束であり、隅っこのキャディバッグに無造作に詰め込まれていることが多い。実はこの中にも魅力的なモノが紛れ込んでいるのだ。 「単品アイアン」増殖の理由とは ジャンボ尾崎の全盛時代、およそ30年前のアイアンセットは、3IからSWまでの10本販売が一般的だった。本数が多く、新品で20万円超はザラで、購入には清水の舞台から飛び降りるぐらいの覚悟が必要だった。 しかし、いまやロングアイアンは7W、9Wなどのショートウッドや、UTといったお助け...
2024/04/24ツアーギアトレンド

中島啓太の最新14本 ツアーで流行中のFW「Qi10」ハイロフトを投入

◇国内&欧州男子ツアー共催◇ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 事前情報(23日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70) DPワールドツアーの優勝者として凱旋し、母国での初戦を迎える中島啓太。その14本のクラブは、優勝した「ヒーローインディアンオープン」(3月末)からいくつかの変更点があった。 3番ウッドは、PGAツアーなどで流行っている「Qi10コア」(ツアーではスタンダードモデルをコアと呼ぶ)にスイッチ。中でもハイロフトモデル(リアル15.5度)を選んだ。「元々使っていた『SIM2 MAX』がかなり距離が出てしまっていて…。欲しい距離になる...
2024/04/15優勝セッティング

飛距離しか見ていない “飛ばし屋”竹田麗央の初Vギア

◇国内女子◇KKT杯バンテリンレディスオープン 最終日(14日)◇熊本空港CC(熊本県)◇6518yd(パー72)◇晴れ(観衆3408人) 竹田麗央が地元・熊本でツアー初優勝を挙げた。3打差3位から出て「70」で回り、通算7アンダーで逆転した。 昨季の平均飛距離は258.91ydで2位(1位は260.82ydの神谷そら)。気になるスタッツはもちろん「いつもドライビングしか見てない。去年2位だったので、それが悔しくて1位取りたいなと」。大会最終日の平均飛距離は1位タイの268ydを記録した。飛ばし屋としての意地もある。 21歳が愛用するドライバーは契約する住友ゴム工業(ダンロップ)のスリクソン ...
2024/04/12中古ギア情報

中古で始める「ボーケイウェッジ」 お買い得はSMいくつ? ギアマニアが指南

PGAツアーをはじめ世界中のプロゴルファーが愛用するタイトリストのボーケイウェッジ。新品単品ウェッジの売り上げは全体の過半数を占めるほどの人気ぶりだ。一般アマチュアのあいだでは「ボーケイを使ってみたいけれど、どうにも種類が多くてどれを選ぶべきかわからない」と言う人も少なくない。中古で購入する際のポイントをまとめてみた。 ボーケイ人気の発端はタイガー・ウッズ 1999年に発売されたボーケイウェッジ人気の火付け役は、タイガー・ウッズだろう。当時タイトリストの契約プロだったウッズは2000年の「全米オープン」から前人未踏のメジャー4連勝。その手にあった「ボーケイウェッジデザインウェッジ」は「200」...
2024/04/09ツアーギアトレンド

「Qi10」でオーガスタと勝負 久常涼のウッドは“1→4→6”だ

◇米国男子メジャー初戦◇マスターズ 事前情報◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555 yd(パー72) 21歳の久常涼は初出場の「マスターズ」を前にウッド類を最新モデルに新調した。テーラーメイドが2月に発売した「Qi10」シリーズ。本格参戦1年目のPGAツアーの序盤戦を経て「ちょっと時間がかかりましたけど、やっと替えることができました」と調整と実戦テストを経てオーガスタにやって来た。 3月の「ザ・プレーヤーズ選手権」で1Wと6Wを前作「ステルス2」シリーズからスイッチ。翌週の「バルスパー選手権」で4Wを新しくした。「こっち(米国)でうまくいっていなかったこともあって、心機一転の...
2024/04/09PGAツアーオリジナル

キャロウェイで統一 バティアの優勝ギア

◇米国男子◇バレロテキサスオープン 最終日(7日)◇TPCサンアントニオ オークスコース(テキサス州)◇7438yd(パー72) アクシェイ・バティアが初日から首位を守り切る完全優勝を達成した。最終日は通算20アンダーで並んだデニー・マッカーシーとのプレーオフを振り切り、ツアー2勝目を遂げた。 ドライバーからパターまでクラブは全て契約を結ぶキャロウェイで統一しており、パーオン率は4日間の平均で全体1位の75%(54/72)を記録した。 バッグの中身は以下の通り。 <最終日のクラブセッティング> ドライバー:キャロウェイ ROGUE(ローグ)ST MAX LS(9度) シャフト:藤倉コンポジ...
2024/04/08ツアーギアトレンド

松山英樹 “1ミリ未満”の超微調整アイアンで13回目の「マスターズ」へ

◇メジャー第1戦◇マスターズ 事前情報◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7555 yd(パー72) 2011年にローアマチュアを獲得、10年後の21年に優勝した「マスターズ」に、松山英樹がキャリアで13回目の出場を果たす。オーガスタナショナルGCでの戦いの直前にチェックした14本のクラブは、2シーズンぶりのツアー優勝を遂げた2月「ジェネシス招待」から一見、不動。ただし、生命線のアイアンセット(4番からPW)は3月の「アーノルド・パーマー招待」で総入れ替えされている。 モデルは1年前から愛用する住友ゴム工業「ダンロップ スリクソン Z-フォージド II」のままだが、微細な調整が加え...