2011/04/24GDOEYE

森美穂、プロテスト直前に大ショック

熾烈な優勝争いが繰り広げられた「フジサンケイレディスクラシック」最終日。その陰で、ベストアマチュアを巡る争いで大逆転劇が演じられていた。 まず、杉本愛理が通算7オーバーの33位タイでホールアウト。この時点で、森美穂が前半に3バーディを重ね、通算2オーバーで後半に折り返す好調なプレーを続けていた。だが、11番でボギーを叩くと流れは急変。続く12番パー5では、「良いショットだった」というティショットが、なぜかセカンド地点に見当たらない。どうやら椰子の木に引っかかったらしく、ボールは見当たらないままロスト。不運に見舞われてダブルボギーとなる。 16番パー5でもダブルボギー。直後にスコアボードが目に...
2011/04/23GDOEYE

悩める上田、復調の糸口を見出せず

悩める07年の賞金女王が、長いトンネルから抜け出せないでいる。「フジサンケイレディスクラシック」2日目、76位タイからスタートした上田桃子は、強い風雨の中で2ストローク落とすにとどめたものの、カットラインに1ストローク及ばず53位タイでホールアウト。先週の「西陣レディスクラシック」に続く2週連続予選落ちを喫した。 上田の国内ツアー2週連続予選落ちは、05年のプロデビュー戦「マンシングウェアレディース東海クラシック」、翌週の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」以来、6シーズンぶりのこと。深い溜息をつき、「思うようにいかないですね。難しいです」と肩を落とした。 今週は、復調の糸口を見出すべく万...
2011/04/22GDOEYE

アン・ソンジュの恐るべき適応性

「フジサンケイレディスクラシック」初日、単独首位に立ったアン・ソンジュ。そのプレー内容は、柔軟かつ高い適応性をまざまざと見せ付けるものだった。 今大会は初めての出場。それも、海から吹きつける海風と、芝目が強い高麗グリーンが立ちはだかる川奈が舞台だ。開幕前は「コースはあまり知らないし、マネジメントと難しいグリーンが心配だった」と明かすが、蓋を開けてみればいきなりの首位スタート。さらに練習ラウンドは1度しか行っていないというから驚きだ。 グリーン上では、「(タッチが)弱いと他の方向に行ってしまうし、思ったより打ってしまうと滑るように転がる」と細心の注意を払いながらも、芝目に負けない強気なストローク...
2011/10/23GDOEYE

復活勝利の大山、「リコーカップ」出場に込められた想い

大山志保が3年ぶりの勝利を手にし、幕を閉じた「マスターズGCレディース」。09年のシーズン序盤に左ひじを痛めてツアーから離脱。同年12月に内視鏡手術を受け、長いリハビリを経て、翌10年9月にツアー復帰を遂げた。そして1年後、ようやくガッツに満ち溢れた、強い大山が戻ってきた。 苦難を乗り越えての復活劇にも、優勝を決めた瞬間の大山に涙は無かった。「今までたくさん泣いてきたし、プレーオフの興奮状態でまだ実感が湧いていませんでした」。だが、優勝インタビューで、これまで支えてくれた人たちに感謝の言葉を紡いでいた途端、目から涙が溢れ出た。 左ひじの故障により失意の渦中にいた時、友人の勧めからオーストラリア...
2011/10/23GDOEYE

片山晋呉「あとは勝ちたいという気持ち」

今季の国内男子ツアー第20戦「ブリヂストンオープンゴルフトーナメント」は、最終ラウンドを首位タイからスタートした谷口徹が6バーディ、ノーボギーの「65」をマークし通算15アンダーとして今季初勝利、ツアー通算17勝目を飾った。 終わってみれば2位に5打差をつける圧勝劇。しかしこの最終日、猛然と追い上げを見せて優勝争いに加わってきたのが、片山晋呉だった。4アンダーの13位タイから出ると、8番から「チップインから始まった」という怒涛のラッシュ。あれよあれよとリーダーズボードを駆け上がり、13番では第2打がバックスピンでグリーンからこぼれ落ちてしまうも、再びチップインで決めて、なんとプロ入り後初の6連...
2011/10/29GDOEYE

異例の裁定!テレビ映像でペナルティが確定

国内男子ツアー「マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント」の3日目、8アンダー2位タイからスタートした松村道央は、1番から1ホール置きに7番まで4つのバーディを奪い、通算12アンダーの単独首位に浮上していた。 ところが、9番の2打目をグリーン左サイドのグラスバンカーに入れ、3打目を打つ直前に松村の身体がぴたりと止まった。すぐにマーカーの富田雅哉、そして同じく同組でラウンドした丸山茂樹もその場所に駆けつけた。 松村のボールが、アドレスに入る前に10数センチ動いてしまったからだ。その処置として「アドレス前だから問題ないよ」と丸山が助言をしたが、念のためにと競技委員を要請した。そこに加納競...
2011/10/28GDOEYE

番狂わせに期待! 第3のホステスプロ、木戸愛

今週の「樋口久子 森永製菓ウイダーレディス」にホステスプロとして出場している宮里美香と有村智恵は、大会ポスターやパンフレットに大々的に登場。有村は昨年4月、宮里は今年3月から、ウイダーが提唱するスポーツ栄養理論に基づくサポートプロジェクトに参加し、トレーニングも含めた全面的なバックアップを受けている。 さらに今大会は、もう1人のホステスプロが出場していることはあまり知られていない。プロ4年目、21歳の木戸愛。今年10月からシーズン終了までの短期間ながら、ウイダーと契約を締結。ウイダー製品の提供、東京都港区にあるトレーニングラボの使用などの部分的なサポートを受けている。今月の「SANKYOレディ...
2011/10/28GDOEYE

富田雅哉、16年前の感動をもう一度・・・

国内男子ツアー「マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント」の前身、1995年の「Philip Morris Championship」でツアー初優勝を果たしたのは田中秀道だった。その田中のキャディバッグを担いでいたのは、当時18歳の富田雅哉だった。 田中に声をかけてもらいキャディをすることになった富田は「何もわからない高校3年生でしたけど、感動したことを覚えています。優勝するっていいなと思いました。最終18番で優勝を決めるパットのイメージが凄く残っています」と当時のことを思い出す。その感動から自身もプロの道を進むことを決意したのだ。 その富田が今大会2日目に7バーディ、ノーボギーのラ...
2011/10/30GDOEYE

優勝争いと、もう1つの過酷な争い

有村智恵が馬場ゆかりとのプレーオフを制し、熱戦の幕を閉じた「樋口久子 森永製菓ウイダーレディス」。その裏で、もう1つの争いが繰り広げられていた。今週を終えて賞金ランキング70位以内に入れば11月2日から始まるセカンドQTが免除され、サードQT(同月22日~)から出場できる権利を得られるのだ。 最終日を前に話題に上っていたのが、単独首位の永井奈都と、4位タイの原江里菜。永井は同75位、原は同87位と圏外におり、カットラインまで最低でも、永井は約147万円、原は約400万円以上を稼ぐ必要がある状況だった。 永井は優勝争いの渦中にいながらも、同時にQT争いの状況も見据えていた。「可能性があるとすす...
2011/10/30GDOEYE

完全優勝の室田「どうしても勝ちたかった」

広島県で開催された「日本シニアオープンゴルフ選手権競技」の最終日、室田が4日間首位を守りきる完全優勝で日本タイトルを手にした。 最終ホール、外したらプレーオフというボギーパットを沈めると、長きに渡るプレッシャーから解き放たれた瞬間、室田は天を仰いだ。晴れやかな表情で取材陣の前に現れると、開口一番「嬉しいは嬉しいけど複雑ですね。でもホッとしました」と安堵の表情。複雑だという理由は、自ら「すごいゴルフの内容だった」と評するほど、ショットに苦しみながら戦い抜いた4日間だったからだ。 普段は優勝争いをしていても「そんなに意識することはない」と話す室田だが、今大会だけは違っていた。「どうしても勝ちたい気...
2011/10/30GDOEYE

激闘を制した河野晃一郎「外国人には負けたくない」

降りしきる雨の中、6ホールに及ぶプレーオフを戦い、ツアー初勝利を掴んだ河野晃一郎は、どんな状況になろうと笑顔を絶やさなかった。 「長かったですよね、でも最後まで応援してくれたギャラリーの方々に、つまらない顔はお見せできない。せめて自分のトレードマークでもある笑顔で声援に応えたかった」。バーディパットを決めれば笑顔、ミスショットをしても笑顔、真剣モードで戦うベ・サンムン(韓国)とは対照的な表情を浮かべていた。 「あの子は昔から笑っていますよ。兄弟がいないので、友達をたくさん作りたいと自然と笑顔で人と接するようになったんじゃないですかね」と語る河野の父親も笑顔だった。 そんな河野がプレーオフを迎え...
2011/10/29GDOEYE

“飛ばない”個性派スイングに脚光!?

方向性のみを追求すると、最終的に永井奈都のスイングにたどり着くのだろうか。飛球線方向に水平に近い角度でクラブを引き上げ、インパクト後は手首を返さず、そのまま前方にクラブを放り投げるように高々とフォローをとる。個性的なスイングが減りつつある今、永井の“縦振り”スイングは極めてユニークに映る。 ボールにかかるサイドスピンが減る分、直進性に優れ方向性は安定。ただ、いかんせんボールが飛ばないというデメリットがある。「ドライバーは良くても210~220ヤード」と女子ツアーでもっとも飛ばない部類。では、なぜ永井はこのスイングを目指したのか。 「ゴルフを始めたころ(9歳)から非力だったので、どうせ飛ばないな...
2011/10/27GDOEYE

7位タイの丸山茂樹、後厄を乗り越えるか!?

国内男子ツアー「マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント」の初日に、4バーディ、1ボギーでラウンドした丸山茂樹が、首位と3打差の3アンダー7位タイに食い込んだ。 9月の「ANAオープン」を終えて、1ヶ月間米国ロサンゼルスに滞在した丸山は「トレーニングをみっちりやって来ました。思い切って休んでよかった」と言う。今年2月にはふくらはぎの筋肉を断裂する重傷を負い、その後は腰や背中などあらゆるところに痛みが広がった。「二次災害、三次災害・・・ほんと今年は厄年真っ最中という感じですから」と肩を落す。 しかし、この日は3連続バーディを奪うなどショットも好調で「身体も全然平気」と表情も明るい。「実...
2011/09/26GDOEYE

不動裕理「ゴルファーだから、できること」

「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」を取材するにあたって、僕は毎年コースから車で数分のところにある親戚宅に泊まらせてもらっている。その家にも震災の影響は少なからずあった。津波や家が倒壊するような規模ではなかったが、電気・ガス・水道というライフラインが止まり、物資が不足し、今日は2時間並んで飲料水を20リットルもらい、次の日は入場するのにまた数時間ならんで食料を買う。そんな「(日曜日に市場へ出掛け~という)一週間の歌のような生活だった」と叔母は言った。 オープンする予定も無いのにガソリンスタンドには長蛇の列ができ、何時間も待ったあげく今日は開かないと分かると、文句も言わずに帰る辛抱強い東北の...
2011/10/02GDOEYE

メジャー初制覇の馬場、“笑顔”への想い

最後に優勝した08年の「ライフカードレディス」以降、最終日最終組を回ること実に12回。何度も惜敗を喫し続けてきた馬場ゆかりが、ついに待望のツアー通算3勝目を手にした。それも、女子ゴルファーの頂点を争う「日本女子オープン」を制してのメジャー初タイトル。大願成就に嬉し涙・・・かと思いきや、馬場の表情は笑顔で満ち満ちていた。 「今日は笑って終わりたいと思っていました。辛いことが多すぎて、涙は嫌というほど流したので・・・。泣くよりも笑いたかった」。 優勝争いの常連ながら、なかなか勝利を手にできないもどかしさ。その馬場に追い討ちをかけるように、身の回りに次々と辛い出来事が起きた。今年7月末に父方の叔父...
2011/10/01GDOEYE

プレー後も重要!? 難コースとの付き合い方

米国女子ツアー参戦6年目の宮里藍が言う。「アメリカはグリーンが大きいので、手前から距離を稼ぐことができるけど、今週はグリーンが小さくて狭い。グリーンもここまで硬くなることもない。アメリカにはあまりない設定で、違った難しさだと思う」。 「日本女子オープン」3日目を終え、単独首位は通算6オーバーの馬場ゆかり。72ホールの競技において、首位がオーバーパーで54ホールを終えるのは01年の同大会以来10年ぶり。宮里も「ここ数年の女子オープンには無いスコア。それだけ難しい」と話し、他の選手から幾度となく聞いた同じ言葉を口にする。「疲れました・・・」。 そして当然、今週の和合をプレーしている全ての選手が同じ...
2011/10/01GDOEYE

藤田寛之にとって最高の勝ち方とは

昨年の最終日を首位と2打差の単独3位、最終組でプレーした藤田寛之が「コカ・コーラ東海クラシック」で今年も最終日最終組の座を掴んだ。昨年はその最終日にスコアを伸ばしてプレーオフに進出したが2位タイに終わった。今年は首位と1打差の2位タイで迎える藤田は「最高のポジションですね」と話す。 最終日を首位で迎えることを喜ぶ選手は多い。たとえば石川遼は「1打でもリードを持って最終日にスタートしたい」と話しているし、今大会単独首位で最終日を迎えるベ・サンムン(韓国)も「1打のリードは有利ですね。気分がやさしくなります」と言うが、藤田は「1打か2打追う立場がいいんです」と笑顔で続ける。 藤田は単独首位という位...
2011/09/30GDOEYE

リカバリー率No.1、難コースで躍動する上原彩子

メジャーセッティングに仕立てられた名門・和合が牙を剥き、予選ラウンドを終えてイーブンパーが消えた今年の「日本女子オープン」。88年のツアー制度施行後では、首位がオーバーパーで予選ラウンドを終えるのは04年以来7年ぶり。今大会に限れば10年ぶりとなる。 深いラフに打ち込めばパーオンは難しく、1つペナルティを課すに等しい状況。グリーンを外した時にいかに耐えられるか、つまりはリカバリー能力がスコアを大きく左右する中、ツアー屈指のショートゲームの名手、上原彩子が首位に2打差で決勝ラウンドを迎える。 得意クラブはアプローチウエッジ。今シーズンのリカバリー率(パーオンしないホールをパーより良いスコアで終え...
2011/09/28GDOEYE

2回目のチャンピオンズディナー、美香のリクエストは・・・

昨年の男女ナショナルオープンから導入された、歴代優勝者たちを招いて催されるチャンピオンズディナー。今年の「日本女子オープン」で2回目を迎え、ディフェンディングチャンピオンの宮里美香をはじめ、諸見里しのぶ、不動裕理、初めての出席となる宮里藍、そして小林浩美LPGA会長、樋口久子、森口祐子、岡本綾子ら往年の名プレーヤーたち。今年も、錚々たる顔ぶれに彩られた。 このチャンピオンズディナー、もともとは海外メジャー「マスターズ」の開幕前夜に催される歴代優勝者たちによる夕食会。ディフェンディングチャンピオンがメニューを選べる決まりで、個性的かつ国際色豊かなオーダーが例年、話題となっている。 昨年は第1回と...
2011/10/08GDOEYE

パチンコを愛するもの同士の引力!? <表純子>

女子プロゴルフ界でも大のパチンコ好きとして知られる表純子が、「SANKYOレディース」2日目に3番パー3でホールインワンを達成。大会主催者より20万円が贈呈され、「やりました!」と満面の笑顔を見せた。 もちろん、賞金の使い道は言わずもがな。今大会の主催者がパチンコメーカーのSANKYOとあり、からめながら話す口調も滑らかだ。「最近は負けていたので、パチンコ代も帰ってきて良かったです。今年は旦那もけっこう負けていますし」と破顔する。ホールインワンも弾みとなり、この日「70」をマークして通算1アンダーの17位タイに浮上。そんな表が最終日に狙いをつける、もう1つの賞がある。 35歳以上の選手の中で、...