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1997年 全米プロゴルフ選手権
期間:08/14〜08/17 ウィングドフット(ニューヨーク州)

デービス・ラブIII、涙の初メジャー勝利。丸山茂樹は惜しい23位タイ

事実上、ジャスティン・レナードデービス・ラブIIIに絞られた優勝争いは、しかしあっけなく決まった印象が強い。定評のある小技も冴えがにぶり、前半からボギー先行のレナードに対して、バーディを重ねていくラブ。差はあっというまに開き、インに入ってからはラブの危なげない一人旅の様相だった。終わってみれば5打差。2日目の71の他はすべて66を揃えたラブの圧勝だった。

これまでのラブの勝利数は10。ほとんど毎年のように勝ってはいるが、しかしメジャーには縁がなかった。今年もマスターズのウッズ、全米オープンのエルス、全英オープンのレナードと若手が活躍し、世代替わりのムードが強くなっていた。デービス・ラブIIIは33歳。強いけれどもいまひとつ華のない男、乗りきれない男というイメージで語られることが多かった。

ウィングドフットは3日めほどではなかったが、暑かった。蒸していた。また雷雨がくるんじゃないかとの予想だったが、襲来したのは「雷」抜きの「雨」。その雨が上がったのはラブが17番あたりにさしかかったころだろうか。18番のクラシックなクラブハウスの上にきれいな虹がかかっていた。キャディをつとめてくれた弟マークと共に花道を歩くラブに、その虹の色はくっきり見えていただろうか。涙にくもって、あるいはよく見えなかったかもしれない。

丸山茂樹のショット自体は悪くなかった。「ショットはこんなもんだよ」と本人も言っていた。ただ傍から見ていると、アイアンの距離カンがほんのすこし狂い気味だった。ほんの少しずつだが、飛び過ぎる。
そして何よりもパットが入らなかった。3日目から兆候はあったが、1メートル前後のパットが入らない。たとえばスタート1番ホールでもピンの上、4メートルほどにつけたのに、それを3パット。確かに上につければ難しいのは事実だが、それにしても3パットは辛い。

7アンダーでラブとレナードの2人が飛び抜けてしまい、3位集団はイーブンという団子レース気味の最終日、楽しみのなくなった丸山の目標はとにかく8位以内につけること。8位に入って憧れのマスターズに出場することだった。「そのためにはパープレーで回ればなんとかなるだろう」と丸山は計算していた。つまりスコア維持。しかし、維持どころか苦しみぬいての3オーバー。夢は破れ去った。

破れはしたが「世界のマルヤマ」の名は、少し売れたのではないだろうか。日本人の中にも物おじせず海外で堂々と戦える男がいる。23位という結果だけみると悔しいが、中身は素晴らしい4日間だった。
タイガー・ウッズは完璧に戦意喪失。またも出だしでボギーとし、なんと17ホールバーディなしというラウンド。最後の18番でかろうじて一つ入れただけ。いいところのないラウンドだった。

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