2011年 全米オープン
期間:06/16〜06/19 場所:コングレッショナルC.C(メリーランド州)
昨年を上回る30位フィニッシュ!遼、「来た価値があった」
全米オープン3日目に「74」とスコアを落とした石川遼は、大会最終日は48位タイからのスタート。「昨日のことがあったので、切れた感じは持ちたくなかったし、開き直ってやりたくもなかった。この順位からのスタートというのはやっぱり3日目が悔やまれると思う」と、メジャー大会最終日に上位争いのプレッシャーの中で経験値を積みたいところだったが、その想いは叶わない。しかし、自身のショットに関しては収穫の多い1日となった。
今週はアイアンショットの際に “右手首の角度を変えないこと”をポイントにしていた石川だが、最終日に「ようやくできた」と言う。4番6m、5番50cm、8番3m、さらに折り返してからも14番1.5m、15番5m、17番3mとショットをピンに絡めてこの日は6つのバーディを量産する。「1日6つのバーディを獲れたのは、思っていたよりはるかにやれた。できたなという気持ちが大きいです」と、2度目の全米オープンで確かな手応えをつかみとった。
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「自分の良いときのティショット、アイアンは十分上位でプレーしている選手と同じくらいやれると思う」という一方、「ミスしたあとのリカバリーはまだ足りない。通用している部分より、通用してない部分が大きい」と、冷静に課題も見つめる。
また、日本では2試合連続予選落ちの一因となっていたパッティングの不調だが、最終日の15番で5mのバーディパットを沈めるなど今大会では復調気配。「ストロークは何も変えていなくて、集中力とタイミングが重要だと思い知らされた。日本でどう集中力を持ってこの一打を打つのかを帰って考えたい」と、新たなテーマを胸にしまった。
今大会の出場は、世界ランク50位以内の資格に直前で滑り込んだ。当時は「世界ランクで出られなかったら、それが実力と言うこと」とドライな反応を見せていたが、「4日間が終わって来て良かったと思う。来た価値があった」と、考えも修正。「また来年出たい」と連続出場に意欲を見せた。
昨年の全米オープンの33位タイを上回り、30位タイで4日間の戦いを終えた石川。マスターズの20位タイに続き、着実に安定感を増しつつある。自身が掲げる“20歳でマスターズ優勝”という目標に対して、石川は言う。「小6の自分が言い聞かせたことを否定はしたくない。意外に皆さんが思っているより気合いは入っているし、そこに向けての気持ちは強いです」。その日までメジャー大会はあと2回。いったん日本に戻って、石川は前進を続けていく。