いま、女子プロ界は「AB型」が強い!?
森田理香子の270ヤードドライブには、インパクトに秘密が!?
「週刊ゴルフダイジェスト」(4月9日号)より
今期絶好調の森田理香子。身長は164センチだが、決してものすごいパワーがあるようには見えない。270ヤードも飛ばすそのスウィングには、どんな秘密が隠されているのか? 週刊ゴルフダイジェストの特集で研究し、アマチュアにもその飛距離が可能なのか、考察している。
森田のヘッドスピード45m/sというと、一般男性の平均よりも少々速いレベル。しかし、同程度のHS(ヘッドスピード)は出せても、森田のように270ヤード飛ばせるアマチュアは少ない。
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「HSは変わらないのに、一般男性よりも女子プロのほうが遠くに飛ばせるのは、効率のよいインパクトをしているからです」と言うのは、最新のスウィング理論に精通するプロコーチの永井延宏だ。
「インパクト効率=ミート率で、ヘッドのエネルギーがどれだけ効率よくボールに伝わっているか、ということ。ボール初速をHSで割った数値がミート率で、計測器によって差が出ますが、一般アマで1.3台、トップアマやプロだと1.4以上が平均値。森田選手の1.48は、理想とされる1.5に近く、プロのなかでもかなりインパクト効率の高い選手と言えます」
同じHS45m/sでも、ミート率がアマ平均値の1.3だと、ボール初速は58.5m/sまで落ちてしまう。ボール初速の約4倍が飛距離の目安なので、234ヤードしか飛ばない計算だ。森田との差は36ヤード。かなり大きな差だ。永井は言う。
「仮に、HS40m/sでミート率が1.3から1.4にアップすると、ボール初速は4m/s上がり、飛距離が約16ヤード伸びる計算になります。森田選手のような効率のよいインパクトを手に入れれば、現状の体力と筋力で、大きな飛距離アップも可能なんですよ」
少しでもヘッドスピードを上げて飛ばそうと必死になって振り回すよりも、インパクト効率を上げることが重要。森田のスウィングは、それを教えてくれている。