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2015年 OHLクラシックatマヤコバ
期間:11/12〜11/15 エル・カマレオンGC(メキシコ)

<選手名鑑178>ダウィー・ファン・デルバルト

■ 「Big S.A.」南ア出身スーパーヘビー級ゴルファー

南アフリカ共和国出身のダウィー・ファン・デルバルト(32)は身長193センチ、体重115キロの圧倒の体格。昨季ウェブドットコムツアー賞金ランク3位となり、今季からPGAツアーへ昇格、初めてフル参戦する。ツアーの巨漢トリオ、米国のケビン・スタドラー(115キロ)、ジンバブエのブレンドン・デ・ヨング(105キロ)、アイルランドのシェーン・ローリー(98キロ)らをしのぐほどのスーパーヘビー級新人の登場だ。

1983年2月11日、ケープタウンから約60キロにある内陸のパールで生まれた。葡萄の産地で、美味しいワインで知られる美しい街だ。高校卒業後、米国テキサス州ビューモントにあるラマー大学に留学。学生リーグに出場を始めるやいなや、体格とワイルドなプレーから「Big S.A」(ビッグなサウス・アフリカ人の意)と呼ばれた。07年プロに転向し、ミニツアーでプレーを開始。敬愛する母国の大先輩アーニー・エルスを想起させるスムースなスイングと、迫力のボールストライキングで「リトル・アーニー」とも呼ばれるようになった。

■ ツアー史上最長「11ホールの激闘プレーオフ」

ファン・デルバルトの名が一気に知られたのは、優勝ではなく「最長プレーオフ」だった。14年のウェブドットコムツアー「クリーブランドオープン」最終日。ニュージーランドのスティーブン・オーカーと14アンダーで首位に並び、2人によるサドンデスのプレーオフに突入した。最初は18番ホールを2回プレーし、決着がつかなければそれ以降、16番から18番の繰り返し。最初の2ホールは両者パーで決着がつかず、3ホール目の16番は両者パー。次の17番、18番・・・としばらくパーが続き、結局ホールを3回繰り返すまで勝負が決まらなかった。勝負を決したのは11ホール目の18番。オーカーが1mのバーディパットを入れ決着。オーカーは「優勝できてうれしい。プレーオフが長引くに連れ、『ほんとに勝負がつくのか?』と感じながらプレーしていた」と振り返った。敗者ファン・デルバルトは「夕闇で暗く見にくく、疲れからか頭がボーッとしてきて気がつけば負けていた」と悔しがった。

この11ホールのプレーオフはPGAツアー、ウェブドットコムツアーにおいて最長記録となった。それまでの記録はウェブドットコムツアーでの最長9ホール、98年「リーハイ・オープン」でエリック・ブッカーがノタ・ビゲイを下した大会だ。PGAツアーでは66年前の1949年「モーターシティオープン」でゲイリー・ミドルコフとロイド・マングラムによる11ホールのプレーオフで、これがPGAツアーの最長記録。日没でプレー続行不可能となり、両者の優勝が決まった。オーカーとファン・デルバルトの激闘は、勝負が決した最長記録となった。

■ 生涯忘れえぬ勝利 ネルソン・マンデラ選手権

ラマー大学時代から将来を期待され、一気にブレイクかと思われたが、07年のプロ転向後からPGAツアーのシード権を得るまで8年を要した。05年にラマー大学に留学し、1年目は30ラウンド中21回アンダーパー。3勝で15位以下は1回という好成績を残した。同年8月には名門メリオンGCで開催の「全米アマ選手権」でクォーターファイナリストに。当時のラマー大学のヘッドコーチ、ブラッド・マクマキンは「高くてソフトで止まりやすい弾道。ロングアイアンの巧さはピカイチ」と、クリス・ストラウド以来の大物と絶賛した。意気揚々と07年にプロ転向したが、評価ほどの結果は残せず、米ミニツアーで08年から2011年で4勝を挙げた。母国サンシャインツアーでの賞金ランクも2012年の18位が最高だった。

2013年に変化が起きた。南アツアー3月の「ツワネオープン」で通算21アンダーの大会記録タイでの悲願の同ツアー初優勝を飾った。さらに、同年12月には生涯忘れられない勝利を飾ったのだ。12月5日に、母国第8代大統領のネルソン・マンデラが他界し、同月15日に国葬が行われることが決まっていた。国葬前日の14日は「ネルソン・マンデラ選手権」の最終日で、氏に捧げる特別な意味を持つことになった。悲しみに沈む母国の思いを映すかのように、天候は荒れ、54ホールに短縮され、優勝したのはファン・デルバルトだった。彼は氏への敬愛と哀悼をこめ「今回の優勝は大きな意味がある。僕にとっても生涯、最も心に留める勝利になると思う」と胸に迫る思いを語った。

この優勝でマンデラが後押しするように彼は次々にチャンスをつかんでいった。南アツアーの賞金王になり、世界選手権などビッグステージへの出場権を獲得。15年のウェブドットコムツアーで2勝し、賞金ランク3位に。遂にPGAツアーのシード権を獲得したのだった。

■ 巧みなショットメーカー

大柄な体格ながら決して超飛距離ではなく、昨季ウェブドットコムツアーのスタッツでも平均飛距離は298.3ヤードでランク32位。大学時代のコーチが話していたようにプロになっても飛距離より「屈指のショットメーカー」である。パーオン率は74%と高く、ランク3位。その効果でバーディ率は8位だった。平均ストロークは69.22でランク2位と、トップを争う高レベル。ボールストライキングのランクも8位だった。

現在活躍する南アの代表的な選手と言えば「全英オープン」優勝のルイ・ウーストハイゼン(33)、「マスターズ」優勝のシャール・シュワルツェル(31)。32歳のファン・デルバルトは同世代でジュニア時代から旧知の仲。同じ舞台に立った今季、一気に挽回しBig S.A.の存在感を示す大チャンスが巡ってきた。

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佐渡充高(さどみつたか)
ゴルフジャーナリスト。1957年生まれ。上智大学卒。大学時代はゴルフ部に所属しキャプテンを務める。3、4年生の時に太平洋クラブマスターズで当時4年連続賞金王に輝いたトム・ワトソンのキャディーを務める。東京中日スポーツ新聞社を経て85年に渡米、ニューヨークを拠点に世界のゴルフを取材。米国ゴルフ記者協会会員、ゴルフマガジン「世界トップ100コース」選考委員会国際評議委員。元世界ゴルフ殿堂選考委員。91年からNHK米ゴルフツアー放送ゴルフ解説者。現在は日本を拠点に世界のゴルフを取材、講演などに飛び回る。

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