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2011年 ジョンディアクラシック
期間:07/07〜07/10 場所:TPCディアラン(イリノイ州)

佐渡充高が簡単解説!初めてのPGAツアー【第三回】

青木功が日本人として初優勝したときは、どんな様子だったのですか?

本当に驚きましたね。あの時、地元の新聞は「Eagle has landed(鷲は舞い降りた)」と見出しを打ちました。青木さんが18番のセカンドショットでミスをしてラフに打ち込んだんですよ。あそこでバーディをとって並び、イーグルで逆転という場面でしたが、せめてプレーオフに持ち込めたとしても、イーグルはないと思っていました。先にホールアウトしていたジャック・レナーは、既にテントでスコアカードにサインし、勝利を確信していました。その矢先、青木さんはラフからの3打目をカップに沈めたんですよ。その時、レナーがびっくりして泣いていたことが自分には衝撃的でした。あの勝ち方はそうそうある勝ち方ではありません。当時流行(はや)っていた映画のタイトル「Eagle has landed」にかけて、その映画が流行したタイミングで、青木さんがイーグルで勝利したということもあって、インパクトはとても強いものでしたね。

当時、日本人のゴルファーが勝つことは予期されていたのですか?

されていなかったですね。日本選手の中では、PGAツアーで勝てる選手が出てくるような雰囲気はなかったし、アメリカ人選手だって日本選手が勝てるとは思っていませんでした。でも青木さんは勝てると思っていたんでしょうね。

あれはやっぱり運としか言いようがないですね。競り合って勝ったというよりも、おそらく入る可能性がないであろうと思われるところから決めたということは、かなり運が強かったのでしょう。ゴルフの勝負なんて、たった1ストロークの差ですよね?この差はほとんど変わりません。でもゴルフは、「インチのゲーム」って言うけれど、その差が勝負を決めるんです。勝負勝負でクラッチショット、クラッチパットがあれば分析できるけど、こういう勝利の仕方は運があったとしか思えません。勝負事には運がつきものです。あの時の青木さんにはそういうものがあったんだと思いますよ。

青木さんの勝利により、日本のゴルフ界に変化はありましたか?

日本人がPGAツアーで勝てると思っていなかったのに勝っちゃったから、日本人でも勝てるんだとみんな思い始めましたよ。その頃から、青木さんに続いてPGAツアーに中嶋常幸も参戦しましたし。PGAツアーでプレーする先駆者が青木さんで、今に続いていると言っても過言ではありません。

青木さんはアメリカで4、5試合をプレーして日本に戻って、また日本での試合をこなし、アメリカに戻って・・・というスケジュールでした。日本の試合にも、出場義務試合があったので、それをこなす合間にアメリカで出場していました。特に国内ツアーは4月に開幕するので、それまでの3カ月間はアメリカでの試合に集中していましたね。青木さんはとても負けず嫌いな性格で、「これまで自分がゴルフのために費やしたお金くらいは、絶対アメリカで稼いで帰ろう」と貪欲な部分があって、そういう面でも強かったですね。当時は、チエ夫人と一緒に渡米して、英語、運転、身のまわりのことをしていました。楽しかったとは思いますが、苦労もしながら2人で頑張っていたんでしょうね。

日本と米国の差は大きかった?

みんなが考えていた以上に大差がありましたね。その頃、「太平洋クラブマスターズ」や「ダンロップフェニックス」という大会ができて、アメリカの賞金ランキング上位の選手が参加してきました。日本選手は練習場で、彼らのことを自分の練習のかたわらよく見ていましたね。私もラッキーなことにトム・ワトソンのキャディをやらせてもらって、どんなパターを使っているかとか、使用しているアイアンを見せてくれないかと、ほかの選手たちが自分のところによく見に来ていました。当時、アメリカ人選手はちょっと別格だったように思います。日本人選手たちにとって、あの試合に出ることさえ名誉だったけれど、そこに来る外国人選手たちを観察して、何かを(技術を)盗んでやろう、取り入れてやろうという気持ちがありましたから。逆に叩きのめしてやろうという考えを持った選手はさすがにいませんでしたね。

当時、PGAの試合をテレビで見ることはできたのですか?

日本テレビで25分くらいに編集された“ビッグイベントゴルフ”という番組が放送されていました。NHKがPGAツアーの放送を開始したのは1991年の「ツアーチャンピオンシップ」からです。1992年からはフルシーズンの放送を開始しました。それまでは、民放で年間数試合しか放送されなかったので、ほとんどライブ中継では見られませんでした。だから、アメリカ人選手が日本に来た時に見られるのが、非常に貴重な時間でしたね。

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佐渡充高(さどみつたか)
ゴルフジャーナリスト。1957年生まれ。上智大学卒。大学時代はゴルフ部に所属しキャプテンを務める。3、4年生の時に太平洋クラブマスターズで当時4年連続賞金王に輝いたトム・ワトソンのキャディーを務める。東京中日スポーツ新聞社を経て85年に渡米、ニューヨークを拠点に世界のゴルフを取材。米国ゴルフ記者協会会員、ゴルフマガジン「世界トップ100コース」選考委員会国際評議委員。元世界ゴルフ殿堂選考委員。91年からNHK米ゴルフツアー放送ゴルフ解説者。現在は日本を拠点に世界のゴルフを取材、講演などに飛び回る。

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