コリン・モリカワとビクトル・ホブラン 若手スターのこだわりギア調整
2022年 全米オープン
期間:06/16〜06/19 場所:ザ・カントリークラブ(マサチューセッツ州)
コリン・モリカワが投入した新しいマレット型パター
コリン・モリカワが6月初めの「ザ・メモリアルトーナメント」でパターを変更した。マレット型のテーラーメイド スパイダーGTロールバックを使用して初日は28パットだった。パッティングのストロークゲインドをプラスにしたモリカワは、パターの変更に満足していると口にした。
「これはもらっておくよ」とブレード型のテーラーメイドTPジュノに差し替えた2021年「全英オープン」を制覇。その前年の2020年「全米プロゴルフ選手権」を制した際も同じようなブレード型のパターを使用したというモリカワ。「これは自分のフィーリングとマッチしているんだ。それこそ僕の求めているもので、(単独5位に入った)マスターズ以降、その感触が得られていなかったんだ」
<< 下に続く >>
今季最初の8戦でトップ10入りを6度記録していたとはいえ、それ以降、ツアー5勝のモリカワは調子を落としていた。出場した直近5大会は「全米プロゴルフ選手権」での55位タイを含め、一度もトップ25入りを果たしていない。
フェデックスカップで20位につけるモリカワは、2つのことが起こっていたと言った。持ち球である左から右へのフェードを、ティからグリーンにかけて打つことに苦労していたのに加え、ボールがパターからしかるべき出方をしていなかったのである。
ティからグリーンにかけての悩みに対処するため、メモリアルでの第1ラウンドでちょっとした調整を施したと述べた。「それが大きな違いとなったんだ」。14ホール中、11ホールでフェアウェイをとらえた。
パターの変更に関しては少しばかりアップライトに構え、手を若干高い位置に持ってくることだと言った。いつもの週であれば、以前から使用しているブレード型のパターを用具トラックへ持って行って、曲げることで調整していただろうと言う。しかし、メモリアルの会場に用具トラックの姿がなかったため、モリカワは自分スペックに見合ったスパイダーGTを選んで大会前にバッグに入れた。
モリカワは「ジェネシス招待」まで今季のパッティングのストロークゲインドで4位にランクインしていたが、その順位は120位まで沈んでいた。「チャールズシュワブチャレンジ」では、(予選を通過した選手中)同ランクは最下位から4番目とした。
スパイダーGTロールバックは、古典的な半月型のヘッドで、安定性向上のためヘッドの外周に80グラムのタングステン製ロールバーが装着されている。モリカワは今も、マーク・オメーラにインスパイアされた改良版のクローグリップでボールを転がしている。
「ベガスに戻った時は、いつも彼と会うんだ」とモリカワ。「そして、彼はいろいろなことに関してちょっとしたヒントをくれるんだ。それは時として、ポスチャー(姿勢)の変更だったりするのだけど、今回僕が行ったのは、ライ角の変更だけで、少しアップライトにして、両手をより良い位置に収めるようにしたんだ。ここが自分のパッティングしたい位置みたいに感じられるので良いんだよ。ロフトは(これまでと)同じ。グリップにも調整は加えていない。技術的な面で、僕に考える事は何もないのだけど、それが良いところだね」
「だからといって、これは僕がブレード型に戻さないことを意味するわけではないんだ」とモリカワは続けた。「ただ、ここにはトラックがいなかったし、自分で自分のパターを曲げてライ角を変えるのは気が引けたんだ。というのも、少しばかり一貫性を上げるための、ほんのわずかなライ角の調整だったからね」
(協力/GolfWRX、PGATOUR.com)