2014年 ザ・バークレイズ

パワーランキング:ザ・バークレイズ

2014/08/19 10:37

By Rob Bolton, PGATOUR.COM

世界ランク首位に立つR.マキロイは、プレーオフシリーズでも優勢に!?

2010年の「ザ・バークレイズ」では、マット・クーチャーのミラクルプレーが見る人に印象を与えた。彼はプレーオフ1ホール目の18番ホール(パー4)で、ラフから自ら調整した7番アイアンを使い、短いパットを決めた。クーチャーはこれで、首位で最終日を迎えたマーティン・レアード(スコットランド)に逆転し、優勝を手にした。当時、米ニュージャージー州パラマスのリッジウッドCCで辛酸をなめたレアードは、その2ヶ月後も、ラスベガスでのプレーオフでキャメロン・パーシーと共にジョナサン・バードに敗れた。

とはいえ、レアードがリッジウッドCCでリベンジを果たすのは、当分先になりそうだ。A.W.ティリングハストが設計した同コースでの、フェデックスカップのプレーオフ初戦の出場資格が彼にはないからだ。リッジウッドでは3度目となる今大会では、イースト、センター、そしてウエストという3つの難関9ホールから18ホールを使ってのプレーとなる。全長7,319ヤード、フロント9で35、バック9で36の計71パーの同コース。「ザ・バークレイズ」の会場になったのは、2008年大会が最初だった。

この地での2010年大会に出場した60名が今回も参戦予定。彼らが思い出すのはおそらく、アンダーパーすれすれだった平均スコア(70.977)という、当時のフェアな戦いだろう。フェアウェイキープ率は62.88%と、2010年度全体で21位だった。パーオン率は64.88%で、19番目に低かった。パー3(42位タイ)と、パー4(30位タイ)のスコアは予想通りだったが、パー5の3ホールでのそれは2010年の大会でもかなり厳しいものだった。3、13、そして17ホールでは平均4.89ストロークで、メジャー大会を除いては同シーズンで最も高かった。こういったことは2008年の初回ではもちろん予想できず、4.85を記録している。

勝利に向けて、クーチャーのゴルフはピンに近づくにつれて上向いた。フェアウェイキープ率は30位タイ、パーオン率は15位タイ、パットのスコア貢献率は4位、そして2メートル半からは63回中62回成功。これには、約90センチ以上を残したところから22回中21回のカップインも含まれる。クーチャーはまた、パー4とパー5のスコアでも2位タイに入り、通算12アンダーの「272」で優勝した。

初日は雨の可能性が十分あるが、それ以降はおおむね乾燥した状態に。雲が出れば、気温は華氏70度台後半(摂氏24度~26度)に抑えられ、風はある程度あるが特に問題になるほどでもない。

パワーランキング:ザ・バークレイズ

1位:ロリー・マキロイ
直近3試合でいずれも優勝し、公式ゴルフランキングでも1位に返り咲いた。パーオン率は9位、平均スコアでは2位、パー4のスコアでは首位タイ。

2位:リッキー・ファウラー
直近4試合は、メジャー3大会でいずれもトップ3、ファイヤーストーンでも8位タイという好成績。今季は再び、キャリア最高7度のトップ10入りを果たした。

3位:ジム・フューリック
2008年のリッジウッドでの大会(当時は12位タイ)以来の参戦。メジャー3大会を含む直近6試合では、いずれもトップ20入り。ピンまでの平均距離は2位、スクランブル率は1位。

4位:セルヒオ・ガルシア
彼にとって前回となる2008年大会では、プレーオフで敗退。また直近5試合のうち、3試合で2位フィニッシュ。PGAツアーでの平均スコアでは1位。

5位:ジャスティン・ローズ
今年3月から12回のトップ25入りを果たしているローズ。うち、連続優勝を含む7回はトップ10。トータルでは5位、パー5のスコアでは9位タイ。

6位:アダム・スコット
(リバティナショナルGCでの)ディフェンディングチャンピオン。リッジウッドでの2010年大会では9位タイ。直近6試合はいずれも15位内をマーク。トータルで1位。

7位:ジミー・ウォーカー
夢のようなシーズンを満喫中のウォーカー。シーズン序盤で3勝を挙げ、メジャー3大会ではトップ10入り。平均スコアでは10位。

8位:ヘンリック・ステンソン
今季の出場は13試合どまりだが、最高の結果を残しているステンソン。バルハラでは3位タイで、パットのスコア貢献率では1位だった。

9位:フィル・ミケルソン
今季初のトップ10入りは単独2位の「全米プロゴルフ選手権」だった。そのほか、トップ20入りが8回。ニューヨークやニュージャージーの観客とは相思相愛。

10位:ブラント・スネデカー
2012年のフェデックスカップのチャンピオンが再び参戦。直近8試合中5試合で15位内に入った。うち、セッジフィールドでは今季ベストの5位タイだった。

11位:グレーム・マクドウェル
リッジウッド初参戦。「アルストム・オープン・ド・フランス」での優勝を含む、5試合連続でトップ10入りし、PGA(46位タイ)にやって来た。パットのスコア貢献率では首位タイ。

12位:ジェイソン・デイ
病や怪我から復活したデイは、バルハラで15位タイを記録。パーオン率では首位タイだった。リッジウッドでの2010年大会では5位タイ。

13位:ウェブ・シンプソン
ここ数ヶ月は好不調の波が激しかったが、相性の良いセッジフィールドでは5位タイを記録。今季は8度のトップ10入りを果たしている。平均スコアでは21位。

14位:ライアン・ムーア
クラシックなコースとは相性が良く、ライダースカップではキャプテン推薦を狙う。最近では4試合連続でトップ15位入りを達成していた。

15位:マット・クーチャー
2010年大会の覇者。「全米プロゴルフ選手権」は腰痛で辞退していた。PGAツアーのランキングでは10部門でトップ10入り。平均スコアでは4位。

16位:チャール・シュワルツェル
今季15試合中、10試合でトップ20入り。中でも「WGCブリヂストンインビテーショナル」では4位タイ、「全米プロゴルフ選手権」では15位タイだった。平均スコアでは8位。

17位:ニック・ワトニー
序盤で飛ばすことの多いワトニー。2012年の「ザ・バークレイズ」の勝者でもある。これまでの5大会ではいずれも10位以内に入った。また、直近4試合のうち3試合でトップ10入り。「ウィンダム選手権」では5位タイだった。

18位:マーク・レイシュマン
直近6試合では11位かそれより上の成績を残したレイシュマン。うち、ロイヤルリバプールでは5位タイ、ファイヤーストーンでは単独3位だった。今季は5度のトップ5入り。

19位:グラハム・デラエ
リッジウッドではないが、ここ2年の「ザ・バークレイズ」ではそれぞれトップ5入りと躍進しているデラエ。「全米プロゴルフ選手権」では15位タイだった。

20位:キーガン・ブラッドリー
最初の3度のプレーオフ初戦では、いずれも初日で躓いていたブラッドリー。だが今季は「全米オープン」以来、計3試合で4位タイを記録している。

2014年 ザ・バークレイズ