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ノースコースの恩恵を受けたシンクが首位発進

2014/01/24 13:23

タイガー・ウッズは初日サウスでイーブンパー

「ファーマーズインシュランスオープン」初日を終え、ベストスコアを記録したのはスチュワート・シンクだが、ベストラウンドを見せたのはパット・ペレスだろう。大会通算7勝を誇るタイガー・ウッズは、そのどちらにも近づけず。同大会初日としては、キャリアで初となるアンダーパーをマークできなかった。

トーレパインズでの初日に難易度の低いノースコースでプレーしたシンクは、終盤に3連続バーディを記録し、「64」の8アンダー。シンクと1打差とした2位のゲーリー・ウッドランドも、サウスコースより600ヤード短いノースコースでプレーした。

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そしてペレスは2008年「全米オープン」開催コースともなったサウスコースでプレー。今大会でのサウスコースのグリーンは硬く、メジャーに匹敵する難易度を誇る。それでもペレスは2位と2打差の「67」を記録。サウスコースでプレーした選手の中でベストスコアをマークしたこと以外にも、ノーボギーという点に驚かされる。サウスコースでプレーした選手達が、ノースコースでプレーした選手より平均で約4ストローク悪いスコアを残したからだ。

今大会が2014年の初戦となったウッズはサウスコースでプレーし、「72」。パー5でバーディを1つも奪えなかった。「イーブンパーは悪くない成績だけれど、パー5のプレーは酷かった。サウスコースの他のホールと同様のスコアになってしまったからね。バーディを取れるホールは少ないから、サウスではパー5でスコアを伸ばさないといけない。だからアンダーパーで終われなかったんだよ」と、ウッズは初日の感想を語った。

首位と8打差と出遅れた2度のフェデックスカップ王者だが、トーレで9勝目を挙げる可能性はあると楽観視している。全選手が両コースでプレーしないうちは、誰が何位につけているか見当もつかない。それほどまでにノース/サウスコースの難易度が異なることをウッズは知っている。「とにかく明日スコアを伸ばさないといけない。首位と大差をつけられずに土曜と日曜を迎えたいからね」

フィル・ミケルソンは腰痛が心配

首位に立ったシンクは、なすべきことを実行した。ノースのラフも深い為、プレー続行可能な位置にボールを運ぶことが求められる。彼はそれを実行し、好成績を残した。

「ノースコースでプレーするアドバンテージを生かさないとね。これがサウスコースになると、なかなかスコアを伸ばせなくなる。スコアに惑わされず、1打1打に集中して、良いプレーが出来たと思う。ここではバーディを取らないといけないからね。結果的に何ホールかでバーディを取れたから気分が良いよ」

ところで、フィル・ミケルソンは腰痛に苦しみ、地元でのイベントで棄権しようと考えたほどだったという。これまで腰痛とは無縁だったミケルソンだが、ノースコースでプレーした初日、パー5の18番では4番アイアンでのショットがOBになりかけた。その後ショートゲームを駆使してバーディを取ると、続くホールでもバーディを記録し、「69」でホールアウトした。

「欠場は考えていなかったけれど、9ホールを終えたあたりで『今週は休んで、身体の回復を優先すべきかもしれない』と思った。そういう状態でバック9を戦って、何とか踏みとどまれたよ」とミケルソン。腰痛について筋肉系の問題と説明し、治療を受けながらプレーを続けるという。

選手たちは優勝する為には、初日のアベレージが「74.45」となったサウスコース(7,698ヤード)を攻略しなければならない。

サウスコースで好スコアのパット・ペレスはタイガーに勝った栄光を持つ

「67」を記録する選手が現れると思った人間は少ないだろうが、ウッズは誰がやったかを聞くと、その名前(ペレス)に驚く必要はないとばかりに冷静だった。「どうして驚くんだい?不思議なことではないさ。彼はここで育ったんだから。彼のホームコースだよ。どのツアープロよりも、ここでプレーした回数は多いんだから」

ペレスの父トニーさんは、サウスコースで今もファーストティに立つ選手の名前をアナウンスしている。更にトーレパインズはペレスにとって縁起の良いコースでもある。ジュニアの世界選手権で、オレンジカウンティ出身のタイガー・ウッズという少年に勝った場所なのだ。

ペレスは当時のことについて、「人生で最高の瞬間だった。タイガーとは生涯の付きあいみたいなもの。良くしてくれるし、頻繁にアドバイスもくれる。彼に勝った日は最高だったね。その時のことを忘れないようにしないと。彼に唯一勝てた瞬間だからね。ただ、彼のプライドを傷つけたと思うよ。もう1度言おうか。彼にとってはショックだったはず」とジョークを交えて回想した。

いつも大きな声でジョークを言い続けるペレスは、多くの選手達から好感を持たれている。だからこそ今大会の初日が盛り上がったのかもしれない。天候は完璧に近く、サウスコース4番のフェアウェイ上空では、ハンググライダーを楽しむ人の姿も見られた。

ノーボギーでホールアウトしたペレスだが、同コースが全米オープンで使用されるようになって以降、ノーボギーで終えた日があったかを思い出せないと話した。

まだ初日を終えただけだが、ペレス、そして首位のシンクにとっては好スタートとなった。2009年の全英オープン優勝以降未勝利のシンクにとっては、金曜のサウスコースが山場となりそう。初日をサウスコースでプレーした選手の中で「70」を下回ったのは、ペレス、サンディエゴ出身のチャーリー・ホフマン、そして新人のケビン・ツエーの3選手のみ。ツエーの父親は全米プロゴルフ選手権で優勝経験のあるボブ・ツエーで、1986年に今大会でも優勝している。

情報提供:PGA TOUR


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