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松山英樹はバーディ締めで浮上「優勝には10アンダー必要」

◇米国男子◇ロケットモーゲージ・クラシック 3日目(29日)◇デトロイトGC (ミシガン州)◇7340yd(パー72)

5打差を追って11位から出た松山英樹は4バーディ、ボギーなしの「68」で通算13アンダーとし、9位に浮上して最終日を迎える。独走する首位のネイト・ラシェリーとは10打差にひらいたが、2位とは4打差のポジション。「優勝には10アンダーくらい必要になると思うけど、ベストを尽くせればチャンスはあると思う」と自らを鼓舞した。

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追い上げが求められる立場ながら、前半はチャンスを逃して停滞が続いた。3番ではピン奥1mのパットがカップをそれ、5番(パー3)では4mのバーディパットがわずかにショート。「あともうひと押しで入る、というパットが結構あった。きのうまでとは、ちょっと違う感じだった」。チャンスホールの7番(パー5)でも、6mのパットがカップのわずか手前で止まり天を仰いだ。

ストロークの感触は悪くはないが、後半11番(パー3)までパーが続く展開。「(入るのを)待っていれば、という状況ではなくなった」と気持ちがはやる中で、ようやく12番で8mのバーディパットがカップの底をたたく。「距離は長かったけど入ったので良かった。大きかったと思う」。13番でも1.5mにつけて連続バーディとすると、アゲンストの強い風が吹いた17番(パー5)では278ydから3Wを強振してピン左5mに乗せ、2パットで3つ目のバーディを奪った。

流れに乗って迎えた最終18番。ラフが茂る左サイドのペナルティエリアからの2打目をグリーン手前6ydに運ぶと、上って下るスライスラインをパターでねじ込みガッツポーズを作った。「(2打目が)たまたまいいところにあって、打ったらチャンスについて入った、というだけなので。バーディを獲った感じはないですけどね」とサラリと振り返りながらも、最終日につなげる上では自身も認める価値あるバーディフィニッシュとなった。

11番と15番のパー3では、バンカーからパーを死守してピンチを回避した。「このコースは(スコアを)落としているようじゃ話にならない」と、2ラウンド連続のノーボギーも優勝を争う上での最低ラインだ。首位に10打差とはいえ、ラシェリーのスコア次第ではチャンスの芽も膨らんでくる。「ビッグスコアを出して終われれば」。首位の背中は、まだ見失ってはいない。(ミシガン州デトロイト/塚田達也)

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