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ウッズは2打差惜敗 18番で渾身のガッツポーズ

◇メジャー最終戦◇全米プロゴルフ選手権 最終日(12日)◇ベルリーブCC(ミズーリ州)◇7316yd(パー70)

そのガッツポーズに衰えはない。6mのバーディパットがカップに消えた瞬間、タイガー・ウッズの拳は熱気を切り裂いた。最終18番グリーンが、ベルリーブCC全体が狂喜した。優勝したブルックス・ケプカには2ストローク届かなくても、ウッズは歓声に応えながら白い歯を見せた。スコア提出所に向かう階段から見下ろした景色。場内を埋め尽くした人々もまた、会心の笑みで彼を讃えていた。

4打差6位から首位を追った最終ラウンドは、8番までに2つスコアを伸ばして上位に肉薄した。折り返しの9番で第1打を左のカート道近くに大きく曲げたが、ベアグラウンドから残り176ydを9Iでピン右4mにつけた。ピンチからバーディとして1打差に迫って後半に突入した。

12番で2打目を1m強につけ、13番(パー3)では5mを沈めて2連続バーディを決めた。ケプカの背中から離れない。「きょうはスイングに苦しんでいた。朝の練習場から左へ右へと飛んで、SWでさえ調子が良くなかった」という状態。第1打を大きく右に曲げた14番でボギーをたたき、2打差に後退しても屈しない。15番では、残り164ydの第2打をピン手前30㎝につけるスーパーショットを見せた。右手のアイアンを振り下ろし、左手を握りしめる。あきらめてたまるか。最終ホールを迎えても同じだった。「14アンダーにして、(2位にいた)アダム・スコットに追いついておかないといけなかった」。自分に憧れて育った年下の選手たちに最後まで食い下がった。

8バーディ、2ボギーの「64」は最終ラウンドのベストスコアだった。通算14アンダーの単独2位。3週前の「全英オープン」は単独首位でサンデーバックナインを迎えて6位タイ、今回はクラブハウスリーダーとしてホールアウトした。年明けの時点では「自分のスケジュールがどうなるか、何試合に出られるかすら分からなかった。毎試合が僕にとってチャレンジだった」。昨年末の世界ランキングは656位。それがいまや、26位にいる。9月の米国と欧州の対抗戦「ライダーカップ」に選手として6年ぶりに出場する可能性も高まった。

「まだプロセスの途中だよ。僕は未知の段階にいる。誰も自分と同じような手術をして打った人はいない。もっと自分をよく知らなければいけない。これは人々が考えているより大変なんだ」と過熱する周囲を制するように言いつつ、ファンに感謝した。「やじったり、馬鹿にしたりするギャラリーは誰一人としていなかった。選手みんなをリスペクトする念にあふれていた。毎週こんな観衆の前でプレーしたい。これこそが本当の喜びだ」。メジャーシーズンを終え、プレーオフシリーズへと向かう。復活につながる足跡を、またひとつ残した。(ミズーリ州セントルイス/桂川洋一)

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