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石川遼“トリスタート”も“成長”で締めて初の最終日へ

◇米国男子◇キャリアビルダーチャレンジ 3日目(21日)◇PGAウエスト TPCスタジアムコース 7113yd、PGAウエスト ニクラス・トーナメントコース 7159yd、ラ・キンタCC 7060yd(すべてパー72、カリフォルニア州)

31位タイから出た石川遼は、TPCスタジアムコースで5バーディ、1ダブルボギー、1トリプルボギーの「72」と通算6アンダーからスコアを伸ばせなかった。53位タイまで順位を下げ、薄氷を踏む決勝ラウンド進出となった。

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前日までの2日間で見せた1Wショットの安定感はどこへやら…。石川はラウンド前の練習からボールがつかまりきらず、スタートの1番でいきなり大トラブルを招いた。ティショットを大きく右に曲げて、痛恨のOB。打ち直しの3打目は左ラフへ打ち込み、ショートゲームも振るわずトリプルボギーを叩いた。

プロアマ形式の今大会。「アマチュアでエントリーするべきだったかなと思いました(苦笑)。焦りも、落ち込みもあり…気分的にはこの上なく最悪だった」と沈痛の面持ちを浮かべた後、我慢を重ねた。予選通過圏外の80位台に後退してから、3番で3m、4番(パー3)で1.5mのパーパットをねじ込んだ。5番(パー5)、7番、8番(パー5)といずれもウェッジでピンそば1mにつけて3バーディ。さらに12番までに2バーディを決めた。

上昇気流に乗ったまま終わるかに思われた16番(パー5)。フェアウェイから残り95ydの第3打を、SWでグリーン奥の“奈落”のラフに落とした。「ピンの奥に付けてやろうというくらいの気持ちだったが、ちょっと調子に乗ってしまった。自分の技量の問題。狙いより5yd奥に行ってしまった」。LWでの打ち上げのアプローチはグリーンに乗るまでに2打を要し、2パットのダブルボギー。スタート時のスコアでホールアウトした。

「いまはちょっと(気持ちの)整理がつかない」と出入りの激しいゴルフに肩を落とす。「3コースで3アンダーずつで(通算)9アンダーまでいかないと話にならない、きょうで2ケタアンダーまで行きたいと思っていた」。パー3を除く14ホールでのフェアウェイキープは、初日の12回、2日目の10回に対し、この日はわずか3回だった。

一方で、前日に反省したグリーン上でのプレーを1日で修正し、計23パットと我慢強くプレーしたのも事実。そして、予選カットラインが気になる最終18番で、左サイドに構える池のプレッシャーに負けず1Wを振り切り、2パットパーで締めくくったことには安堵感がある。「あそこで変なスイングになっていたら、後戻りしてしまうが、いま取り組んでいることができたので、“幅”に収まった。パーを簡単に取れるところに打てたのは成長かなと思う」。2013年の米ツアー本格参戦から、新年の初戦で最終日までプレーできるのは初めてのこと。そこにはもちろん、結果としての前進もある。(カリフォルニア州ラ・キンタ/桂川洋一)

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