どうするウッズ?ナイキがゴルフクラブ・ボール事業から撤退 アパレルは継続
2016年 ザ・バークレイズ
期間:08/25〜08/28 場所:ベスページ州立公園ブラックコース(ニューヨーク州)
ナイキゴルフの撤退 マキロイへの連絡は発表2時間前
2015-16年の米国男子ツアーは25日(木)開幕の「ザ・バークレイズ」で全4試合のフェデックスカッププレーオフに突入する。初の年間王者を狙うロリー・マキロイ(北アイルランド)は、上位30人で争う最終戦に進出するため、まずはランキング35位からの巻き返しが必要だ。
ジカ熱を懸念して「リオデジャネイロ五輪」代表を辞退したマキロイにとって、今週は7月末の「全米プロゴルフ選手権」以来約1カ月ぶりの出場試合。ジカウイルス感染者が確認されていたフロリダ州内の拠点には、6月から戻っていないという。英国のジャスティン・ローズ(イングランド)が金メダルを射止めた争いは、最終日の終盤と表彰式だけテレビ観戦。「観客が想像していたより多く、陸上競技なんかよりも入ったようで素晴らしかった」と感想を語った。
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開幕前日の公式会見では、質問が今後使用する道具のことに集中した。2013年に年間2000万ドルとされる巨額の複数年契約を結んだナイキゴルフが今月初旬、クラブ、ボール、バッグの製造事業から撤退することを決定。タイガー・ウッズと並んで同社の“顔”であるマキロイがその知らせを電話で受けたのは、世間に発表される2時間前だった。
すでにパターについては、「全米プロ」でのグリーン上での不振を理由に、ナイキ製から以前に使用していたスコッティ・キャメロン製のモデルにスイッチしていたが、「今あるものでとても満足している。納得のいくものを変えるべきタイミングではないと思う」と、その他のクラブ、ボールについては当面の間はナイキ製品を使うつもりだ。とくに1W(ナイキ ヴェイパー フライ プロ ドライバー)、ボール(RZN プラチナム)には強い信頼を置いているという。
製造が続くウエアやシューズは今後も同社製品を使用する一方で、次の用具契約先は時間をかけて選定する。「(ナイキと契約したことで)良い経験がたくさんできている。ゴルフだけでない違う側面、他のスポーツなどからの刺激も受けた」と、総合スポーツ用品メーカーとの契約の利点を口にした。
とはいえ、他メーカーは虎視眈々とチャンスをうかがっており「家には帰っていないんだけど、両親の家は他社から送られてきたクラブでいっぱいになっているんだ。僕は頼んでいないんだけど…」と明かす現状もある。
草刈り場となった同社契約プロの獲得競争は始まっており、今大会でキャディバッグの中にタイトリスト社製の1W、アイアン等を収めているノ・スンヨル(韓国)のように、すでに動き出した選手もいる。(ニューヨーク州ファミングデール/桂川洋一)