石川遼と「原点回帰」 1年2カ月ぶり勝利への紆余曲折
2015年 フライズドットコムオープン
期間:10/15〜10/18 場所:シルバラードCC(ノースコース)(カリフォルニア州)
新シーズンへ石川遼が渡米「高校生のときの自分」でブンブン振る!
2015/10/09 17:39
次週15日(木)から早くも新シーズンが開幕する米国男子PGAツアー。4年目のシーズンとなる石川遼が9日、成田空港からアメリカに向けて出発した。出国前会見では、今回の一時帰国で戦った国内4試合を振り返り、「向上心を強く持っていた高校生のときの自分に戻れた」と収穫を語った。
復調のきっかけは、帰国初戦となった9月11日の「ネスレ日本マッチプレー選手権」での初戦敗退だった。1歳年下のルーキー堀川未来夢に敗れ、「出来もしない丁寧なゴルフをやろうとしてミスをしていた」と消極性を猛省。これまでの迷いを吹っ切り、プレースタイルを一新させた。
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翌日のプロアマ戦から、ネスレ日本株式会社の高岡浩三社長との緊張するラウンドにもかかわらず、1Wを振りまくったという。「どんなコースでも自分の道でゴルフをしたい」と思い直した石川は、その後のツアー3試合でも延べ168回、パー3を除く全ホールで1Wを振り抜き続けた。
超攻撃的なプレースタイルを取り戻した石川は、ホストプロとして臨んだ「ANAオープンゴルフトーナメント」では優勝を勝ち取って見せた。
振り返れば、本格参戦3年目だった昨季の米ツアー成績は、28試合出場でトップ10がわずか2回、予選落ち回数も11回と、2年目よりも振るわなかった。レギュラーツアー最終戦の「ウィンダム選手権」終了時点ではフェデックスカップランク124位と、崖っぷちで獲得したチケットで戦う新シーズンでもある。
「技術的には高校生のときより、すべてのカテゴリーで上。心技体の部分がそろってくれば毎試合上位にいけると確信している」。結果的にドライバーで心の靄を振り払った形となり、石川の言葉からはメンタル面での復調も感じさせた。
年内のPGAツアーは、次週から11月の「マックグラッドリークラシック」まで7試合。全試合の出場予定は今のところなく、契約先の主催大会で11月26日に開幕する国内ツアー「カシオワールドオープン」(高知県・Kochi黒潮カントリークラブ)出場はすでに明らかにしている。(千葉県成田市/鈴木慶祐)