2014年 ザ・バークレイズ
期間:08/21〜08/24 場所:リッジウッドCC(ニュージャージー州)
松山英樹 スコアよりも「良かった」ミスショット
2014/08/22 08:24
米国男子ツアーのフェデックスカッププレーオフ第1戦「ザ・バークレイズ」が21日(木)、ニュージャージー州のリッジウッドCCで開幕。松山英樹は4バーディ、1ボギーの「68」(パー71)でまとめ、3アンダーの13位タイで滑り出した。
前週の「ウィンダム選手権」で、ショット、パットに復調の兆しをつかめないまま4カ月ぶりの予選落ちを喫した松山。状態が心配され、この日も1番で2メートルのバーディチャンスを逸してスタートしたが、沈黙ムードは自ら打ち破った。
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3番(パー5)で最初のバーディを奪い、続く4番で4メートルを沈めて2連続。パー3の8番で難度の高い下りのアプローチを残してボギーを叩いたが、10番(パー3)では12メートルのフックラインを白球がなぞり3つ目のバーディ。ここ最近はラインの読みに苦心していただけに「久々にあんなに長いのが入ってくれたので自分でもビックリした」。続く11番ではティショットを大きく左に、12番ではフェアウェイからの第2打をグリーン左奥に外しながら、ともに1パットでパーを拾うなど、ピンチでのしぶとさも戻ってきた。
「良かったかなと思いますね。何かをつかめたなという感じはないんですけど、練習しているものが出せたなと。全体的にいい感じに回れた」。松山が「良かった」としたポイントはスコアだけではない。むしろその多くは“ミスショット”を指していた。
「ミスがミスになっている感じで。それがすごく良かったなと思います。後半に上手く打てなかった結果、ラフに行ったりしていましたけど、それが逆に自分のフィーリングとすごく合っていた。今日は『こっちに行ったかな?』というのが、実際にその方向に行っていて、曲がり幅も自分が思った程度の曲がり幅だった。あとはその曲がり幅を考えて、自分の精度を高めていけばいいのかなという感じです」
ミスを今すぐ激減させるほどの、手応えは依然としてない。だが「感覚と結果のズレが少なくなったのがすごく良かった。どんなに悪くても、そこが良ければ(小さければ)、なんとかまとめられるのかなと」と、その助走段階への感触が心地よかった。
ラウンド後の練習は、最近では手が回らなかったパッティングにもこの日は多く時間をかけられた。「(上位陣は)決勝になるにつれてゴチャゴチャになってくる。上を少しずつ見ながらやっていければいい」。鋭い視線が、ゆっくりと地面を離れてきた。(ニュージャージー州パラマス/桂川洋一)