日本勢最多12度目の全英は苦戦の幕開け 「思い切り振れていない」松山英樹の最後の意地
◇メジャー最終戦◇全英オープン 初日(16日)◇ロイヤルバークデールGC(イングランド)◇7223yd(パー70)
12度目の挑戦となった最古のメジャーは苦しい幕開けとなった。最終18番で左サイドからの強い風が吹き付ける中、松山英樹はティショットをフェアウェイ真ん中に運ぶと、第2打をピン右7mにつけた。これをジャストタッチで沈め、この日唯一のバーディで締めくくった。1バーディ、3ボギー「72」で85位発進。カップに入る瞬間に思わずヒザを軽く折る姿が、ここまでの苦悩を物語った。「セカンドがなかなかつかなかった。最後にその数少ないチャンスを獲れたので良かった」。一時は3オーバーまで後退しながらも、最後に見せた意地だった。
ツアー屈指のアイアンショットが本来のキレを欠いた。3番で右ラフから2打目を放つと、がっくりと険しい表情を浮かべた。グリーン手前にショートし、アプローチも寄せきれずにボギーが先行した。4番(パー3)ではティショットをグリーン左奥にこぼす。9Iを手に、砲台グリーンの土手に当てて寄せる巧みなリカバリーでパーセーブしたが、全体としては防戦の展開を強いられた。
中盤にかけて懸命にパーを積み重ねたものの、13番でティショットがポットバンカーにつかまって後退。15番(パー3)でも第1打をグリーン左に外し、3つ目のボギーを喫した。パーオン率は50%にとどまり、「セカンドショットがずっと悪かった」と悔しがった。
今季メジャー最終戦に向け、前週は試合に出場せずクラブの調整など入念に準備を進めてきた。開幕4日前の12日(日)から練習ラウンドを開始。14位だった前回ロイヤルバークデールGCで行われた2017年大会から大幅に改修されたポイントを丁寧に確認した。それでも、思い描く滑り出しとはならなかった。「スイングの問題だと思う。やっぱりコース自体の硬さであったり、ピンポジションに打っていくというところで、思い切り振れていないのかな」。ラウンド中も、何度もスイング軌道を確認する姿があった。
そんな苦しいラウンドの中でも、17番(パー5)で2オンを狙った第2打がガードバンカーの土手近くに止まり、ふちにヒザ立ちする難しい体勢から1球で脱出する見せ場も作った。練習ラウンドで同じ状況を想定して準備してきた技ありの一打はもちろんのこと、バーディだった18番を含めて最終盤にスイング自体に好転へのきっかけを感じられたという。
Pot bunker. Awkward stance. No problem for Hideki Matsuyama. pic.twitter.com/HkXuf1ob2z
— The Open (@TheOpen) 2026年7月16日
通算12回の出場は尾崎直道の11回を抜き、日本勢で歴代最多。「スイング的に17、18番で良さそうな感じはあったので、これを2日目も続けていけるようにしたい」。反転攻勢につながることを信じ、ホールアウト後にもドライビングレンジで黙々と打ち込んだ。 (イングランド・サウスポート/中村文香)