練習場もベストショット&パットのホールも変わったけど… バークデール連覇を狙うスピース
◇メジャー最終戦◇全英オープン 事前(15日)◇ロイヤルバークデールGC(イングランド)◇7223yd(パー70)
クラレットジャグを掲げたあの歓喜から、もう9年が経った。ジョーダン・スピースは年齢を重ねて32歳となり、ロイヤルバークデールGCも改修によって変貌を遂げた。前回、当地で開催された2017年大会覇者は「全英オープンで優勝したことは、私の人生において最も大きなハイライトだった。また18番グリーンに行くのが本当に楽しみ」と開幕を心待ちにしている。
9年前、23歳11カ月26日で全英を制した。ジャック・ニクラス(23歳6カ月)に次ぐ史上2番目の若さで、3つの異なるメジャーを制した。以降、PGAツアーで2勝したもののメジャータイトルからは遠ざかり、当時1位だった世界ランクもいまは51位。それでも、「今の僕には、世界ナンバーワンだった当時よりも上達した技術がいくつもある」と言って、こう続けた。「僕はまだ32歳。フィルが最初のメジャーを勝ったのは何歳の時でしたか?」。34歳だった2004年「マスターズ」でメジャー初優勝したフィル・ミケルソンを引き合いに、思い出の舞台でキャリアハイライトをふたたび取り戻すことを宣言した。
最終日にマット・クーチャーとの一騎打ちを制した17年大会は、全英史に残る戦いとして記憶される。8アンダーで並んで迎えた13番で練習場から放った伝説のリカバリーショット、14番(当時パー3)のバーディ、15番(当時パー5)のイーグル…。しかし、大規模なコース改修によって練習場の場所は変わり、14番はパー5に、15番はパー3に生まれ変わった。
「おそらく私がこれまでの人生で放った“最高のショット”と“最高のパット”があった場所は、もう存在しない。それは少し不思議な感じがする」。あの勝利の再現はもうできない。それでもスピースは、「でも、ここでまた新たな素晴らしい思い出を作りたい」と力を込めた。(イングランド・サウスポート/中村文香)