トリプルボギーも耐えて「76」 久常涼は我慢の予選通過
◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント presented by Workday 2日目(5日)◇ミュアフィールドビレッジGC (オハイオ州)◇7569yd(パー72)
スコア提出後、記者の前に姿を見せた久常涼は「いま何位?」と、自身の予選カットラインを気にして質問をしてきた。カットラインが5オーバーで、3オーバーは通過圏内だと伝えると、「良かったぁ。難しいもんなー」と思わず本音がこぼれた。
そう感じるのも無理はない。ただでさえ難しいコースに加え、この日は朝から強風が吹き荒れ、グリーンも硬く締まっていた。選手たちは我慢比べを余儀なくされる中、まさに“耐えるゴルフ”を見せた。
序盤は苦しい展開だった。前日にボギーを打った前半3番で、この日もスコアを落とす。ティショットを右に曲げ、林の中からの2打目はクリークにつかまる。「アングルが右にしか向けられず、風も右からで、球をつかまえ切れなかった。ジャッジミスだったかな…」。悔やむ一打でそのホールをトリプルボギーとし、予選カットラインが気になってくる。
6番もボギー、7番(パー5)でバーディを取り返すも8番(パー3)、9番と連続でボギーと悪い流れが断ち切れない。「(カットラインは)全然ヤバいなとは思っていました。でも、難しいコースだから我慢すればチャンスはある」。ハーフターンで気持ちを切り替えていた。
10番、11番(パー5)とともにパーを重ね、続く12番(パー3)で「今日はあのショットがすごく大きかった」と振り返る一打が出た。159ydを2.5mにつけバーディ。この時点でトータル3オーバーに戻した。13番でもバーディを奪うが、14番で再びボギー。予選カットラインとの攻防は続いた。
ミュアフィールドビレッジは手作りのスコアボードのため、他選手の状況が把握しづらく、カットラインも想像つきにくい。トータル3オーバーのまま迎えた18番。「ダボはダメ、ボギーなら通る」。そう意識してプレーし、右のフェアウェイバンカーからの2打目をなんとかグリーンに乗せた。そして2段グリーン上からの24mのロングパットを2mに“寄せて”、見事パーセーブ。33位で堂々の予選通過を決めた。
前半9ホールを5オーバーとしながらも、後半は1アンダーにまとめた。試合後にプレー内容を問われて「ほんと、今日はやばかったすよね」とどこか他人事のように語り、記者の笑いを誘ったが、その表情には強風の中で戦い抜いた安どがにじんでいた。
スコアボードを見れば、世界ランキング1位のスコッティ・シェフラー、同2位のロリー・マキロイ(北アイルランド)も1オーバー。予選通過を果たし、この難コースとフィールドであと2日戦えることは大きな経験になる。3日目は好調のキャメロン・ヤングと同組。上位を目指して力をぶつけていく。(オハイオ州ダブリン/服部謙二郎)