PGAツアーは1月下旬に米西海岸開幕へ? CEOが将来の新日程&仕組みの構想披露
◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 事前(11日)◇TPCソーグラス ザ・プレーヤーズ スタジアムコース(フロリダ州)◇7352yd(パー72)
PGAツアーのブライアン・ロラップCEOが11日、記者会見で2027年度以降の大会スケジュールについて言及した。「現段階で決定事項はない」とした上で、現在も話し合いを進めている構想の一部を明らかにした。
昨年8月にロラップ氏が最高経営責任者に就任して以降、ツアーはタイガー・ウッズを委員長に据える「フューチャー・コンペティション・コミッティー」を立ち上げた。選手諮問委員会や理事会、スポンサー等との会談を繰り返している最中。この日、TPCソーグラスに隣接する本部で明かされた内容は“途中経過”の報告に終始したが、2027年または28年以降のレギュラーシーズンは1月下旬から9月上旬に実施する意向を示した。
これまでハワイ州で行われていた年始の試合は、米本土西海岸での開催を想定している。規模を拡大し、東海岸のテレビのゴールデンタイムに合わせて新シーズン開幕をアピールする狙いがある。
トップ選手が多く集まる大会を年間「21試合から26試合」実施するつもりで、その中には4大メジャー、「ザ・プレーヤーズ選手権」、対抗戦の「プレジデンツカップ」および「ライダーカップ」、シグニチャーイベント(昇格大会)が含まれる。昇格大会は現行の8試合から倍増させ、70人強の出場枠を120人に広げて予選カットを設ける意向。選手の入れ替えのハードルを高くし「フィールドに一貫性を持たせる」ことで、「パートナー企業は投資すべき選手が明確になる」と説明した。
一方、その“トップグループ”への昇格を狙う選手向けに「セカンドトラック」として上位大会出場をかけた大会を並行して開催するプランがある。英国のサッカー・プレミアリーグを例に挙げ、昇格・降格が「真の緊張感を生み、競技全体の底上げができる」と期待。「(昇降格の)条件は誰にとってもわかりやすい、シンプルなものにしたい」と選手個々の出場優先順位、参加可否がファンにとって理解しやすい仕組みを模索している。
ロラップ氏は全米最大のプロスポーツ市場を持つNFLの幹部出身で、PGAツアーの経営改善を使命としている。現行のスケジュールでは「(米国の)10の主要な都市のうち4つでしか大会が行われていない」と指摘し、ニューヨークやシカゴ、サンフランシスコといった大都市での試合開催によって、新たなファン層の開拓を目論む。最終戦「ツアー選手権」を含むプレーオフシリーズの改革にも言及し、よりスリリングなマッチプレー競技を組み込む可能性も示唆した。
収支の安定を目指すロラップ氏はツアー改革にあたり、過去に「希少性を高めることが重要」と発言した。メディアをはじめ様々な憶測を呼んだが、「“希少性を高める”ことは、大会数を劇的に減らすことだというような誤解があるように思う。希少性とは既存大会の価値を上げるということ。新しいモデルになっても存続する余地はある」と改めて語った。
不透明な点は依然として多く、来季までにすべてが整備されるとは限らない。「すぐに実行できるものは来年になるが、さらに大きな変更はパートナー企業との調整や、運営について検討しなくてはならない。2028年シーズンを目途に導入することになる」。進捗状況は次に6月の「トラベラーズ選手権」(コネチカット州TPCリバーハイランズ)で報告するという。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/桂川洋一)