石川遼はバックナインでスコアを動かし、2アンダーでの滑り出し

◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ 初日（24日）◇アコーディア・ゴルフ習志野CC（千葉）◇7079yd（パー70）

3番目の難度を誇る後半17番、石川遼はそれまでの3バーディの勢いをそぐボギーをたたいた。ラフからの2打目はグリーンの右バンカーへ。パーパットに「すごく繊細な下りのフックラインを残してしまった」と悔やむと、続く18番（パー5）でもピンチが訪れた。

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右サイドから3UTで2オンを狙ったショットが、さらに右に流れて隣接ホールへ。打ち上げの3打目でフェアウェイに出し、ウェッジでピン手前に4オンさせた。2.5mのパーパットをねじ込み、最後にガッツポーズ。連続ボギーの危機を回避し、「72ホールで考えているので、良い締めくくりというよりも、あしたに前向きな気持ちになれる」とうなずいた。

ガマンの連続

昨年は出場した日本勢14人のうち最高の4位でフィニッシュ。ことしも試合前から目の前のショット調整に勤しみ、前半はガマンの連続だった。チャンスも少ないまま5番（パー3）、8番で2m強を沈めてパーセーブ。「1アンダーで折り返せれば…」という目論見通りにはいかないままハーフターンすると、10番で7mが決まってバーディを奪った。

11番のバンカーからの寄せワンパーも「良い方向に流れを変えられた」材料。14番（パー5）からの2連続バーディでさらにスコアを伸ばし、最終盤の粘りも実った。「68」で2アンダー22位でのスタートで、首位との差を5打にとどめた。

昨年は4位に入り、次戦の出場権を獲得。メキシコに向かった

日本で唯一のPGAツアー競技。過去の5大会（国内開催は4回）で、日本ツアーから勝者は生まれていない。PGAツアーの選手層が世界最高峰だという事実は痛いほど知っている。「開催地は日本なので、日本の選手は身体のコンディションの持っていきかたなどは（日本ツアー勢が有利）。2週前に『日本オープン』で同じようにタフなセッティングを戦った。先週PGAツアーでプレーした選手は、火曜の深夜に日本について調整を開始している。それでも、壁は高く、厚い」。地の利を生かせてこなかった自分も、もどかしい。

ZOZOチャンピオンシップには4回目の出場

だからこそ、4回目の出場でもチャレンジ精神を前面に押し出す。「挑戦者の気持ちで行けば学びもあるし、自分のゴルフにとっても良い影響がある」と懸命。「去年よりもラフが少し短く、ことしは（スコアが）伸びていく気がする」。バーディ合戦にひるむわけにはいかない。（千葉県印西市／桂川洋一）