「ツアー選手権」初日スコア
2024年 ツアー選手権
期間:08/29〜09/01 場所:イーストレイクGC(ジョージア州)
新ドライバーも投入 松山英樹は後退も復帰ラウンドに「痛みなくいけた」
◇米国男子プレーオフ最終戦◇ツアー選手権 初日(29日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7490yd(パー71)
ビッグタイトルへの差は3打から初日のうちに8打にひろがった。プレーオフシリーズ第2戦までのポイントランク順でティオフ時のスコアに差を設けるハンディキャップ戦。7アンダー3位から出た松山英樹は3バーディ、2ボギー「70」で通算8アンダーの4位に踏みとどまりながら、開始時の10アンダーから16アンダーに伸ばした首位スコッティ・シェフラーにいきなり引き離された。
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5Wで放ったティショットを左ラフに入れた3番でボギーが先行した。先にプレーしていた下位スタートの選手がスコアを伸ばす展開で、松山の最初のバーディは6番(パー5)。砲台グリーン奥のフェアウェイからの3打目をウェッジで2mに寄せた。4mを沈めてボギーのピンチを乗り越えた直後の8番で2つ目のバーディ。「アイアンショットもピン方向に飛んでくれないところもあった」と持ち味をなかなか生かせないまま、ガマンを続けた。
大改修を終えたばかりのイーストレイクGC。事前練習の段階で「ティショットをフェアウェイに置かないと厳しい戦いにはなる」と硬いグリーンを警戒していた。初日はその言葉通りのラウンド。3つのバーディはフェアウェイキープに成功したホールで奪った。逆にボギーを叩いた2ホールは第1打をいずれもラフに入れていた。
2500万ドル(約36億2310万円)のボーナス、年間王者の称号がかかるシリーズ最終戦。開幕前からテストを重ねてきた「ZXi LS」と記された住友ゴム工業(ダンロップ)スリクソンの未発表1Wを握った。「良いところもあったんですけど、練習がそんなにできていない分、どういう感覚でやったらいいか分からないままだった」と手探りで回りながらも、打ち上げの16番では会心に近いショットで318ydをかっ飛ばしバーディに繋げた。
「良いプレーができれば伸びる(コースだ)と思う。それをシェフラーがやってしまっているので…差が開いてしまった」と滑り出しの結果を受け止めつつ、「プレーできたこと自体がうれしかった」と言った。前週の第2戦「BMW選手権」を腰痛のため2日目スタート前に棄権。故障明けの復帰ラウンドには「きょうは久々に痛みも、何もなくいけたので」という収穫もある。
ここ最近は躊躇しがちだった居残り練習にも勇んで向かえた。「差は開いてしまいましたけど、あしたから少しでも縮められるようにしたい」。スタート時のハンディを除くスコアでは出場30人のうち22位。巻き返しの流れを呼び込む。(ジョージア州アトランタ/桂川洋一)