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2024年 全英オープン
期間:07/18〜07/21 場所:ロイヤルトゥルーン(スコットランド)

ギャラリーからの“おかわり”にウッズと遠めの2ショット 岩崎亜久竜が楽しむ初メジャー

◇メジャー第4戦◇全英オープン 事前(17日)◇ロイヤルトゥルーンGC(スコットランド)◇7385 yd(パー71)

ギャラリースタンドを背にした17番(パー3)で、岩崎亜久竜のティショットが2度続けて左右に散った。「ショットの調子が良くなくて、枠に入らない」とフィニッシュがとれずに、クラブから手を離した2発。諦めて歩き出そうとしたら、ギャラリーから「ワンモア、カモン!」と声があがった。

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あおられて打った3度目のティショットは、ようやくまっすぐ飛んで行った。拍手をくれたギャラリーに、両こぶしを突き上げて歩き出す。「楽しいです」と、自身初の海外メジャーの空気感を味わった。

2022年の国内賞金ランキング3位の資格で、23年はDPワールドツアー(欧州ツアー)に進出。同年は「日本オープン」で優勝し、今回の全英オープン出場権を獲得した。海外経験が増えたとはいえ、やはりメジャーの雰囲気は違う。

世界のトップ選手が、同じ大舞台でプレーする。この日は、ともに黒宮幹仁コーチに師事する松山英樹らと練習ラウンド。ひとつ前の組では、今季「マスターズ」覇者のスコッティ・シェフラーが回っていた。さらには、「後ろにタイガー・ウッズがいるのに気が付かなくて、トレーナーさんが写真を撮ってくれた」と、だいぶ遠めの2ショットも宝物に。緊張感が高まる中でも、初めてのメジャーを楽しみながら開幕を待っている。

この日は松山のショートゲームを見て勉強しながら、10番から9ホールを回ってコースチェック。10番から続くブラインドホールは、「3、4ラウンドしたから、だいたい雰囲気が分かってきた」と落としどころをチェックしながらも、「けっこうブッシュに入れていました」となかなか攻略は難しい。リンクス特有のポットバンカーも初めて経験。「アンプレヤブルだとバンカー内にドロップだから、2罰打を取って後ろからかな…」とペナルティを覚悟するほど深く、出すだけでも一苦労だ。

戦略チェックにショットの調整と、開幕に向けてやることが多かった事前ラウンドを終えた。「予選通過をして、優勝争いできるように」と迎える初日は、まさかの最終組となる午後4時27分スタート。「薄暮プレー…さみしくなります」と、さっそくメジャーの洗礼を受けたが、ティオフまで準備に充てられる時間はまだ十分にある。(スコットランド・トゥルーン/谷口愛純)

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