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小平智は会心9バーディにも浮かれず 「調子に乗ると米国の神様は…」

◇米国男子◇ロケットモーゲージクラシック 2日目(30日)◇デトロイトGC(ミシガン州)◇7370yd(パー72)

小平智は出だしの1番、スネークラインのバーディパットを打ったときからグリーン上の好調を感じ取っていたという。朝イチの予感は、続く2番で3m弱のきついスライスラインを沈めて確信に変わった。「本当に、すごく完ぺきに打てた。思ったところに打てていた」。4連続バーディが途切れた後も、7番(パー5)と9番(パー3)の2個を追加した。

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17年「ソニーオープンinハワイ」、18年「フォートワース招待」といずれも初日のアウトで出しているハーフ「30」は米ツアー3度目で、2019年「WGCメキシコ選手権」最終日のアウトコースでマークした「29」に次ぐセカンドベスト。「前半は乗っている感じがあった」と振り返りつつ、むしろ手応えを深めたのは後半のプレーだ。

右奥のピンを攻め込んだ16番のセカンドは、7Iと8Iの番手間となる微妙な距離。8Iでつかまえたドロー気味のショットで、「奥には絶対に行かないように」と手前3.5mにつけて獲った。17番(パー5)の3打目、右ラフからの寄せも奥を警戒してピンをダイレクトに狙わず、手前のカラー付近に置いてからパターで流し込んだ。「ちゃんとマネジメントをして、強弱をつけて回れた」。勢いだけではないスコアメークに胸を張る。

9バーディ、2ボギーの「65」で通算8アンダー。初日83位から19位までジャンプアップし、当地では4度目の出場で初の予選通過を決めた。4月「メキシコオープン」でも131位と出遅れた翌日の「64」で週末の切符を手繰り寄せており、「(予選通過がちらついて)プレッシャーがかかったところでちゃんとスコアを出せている。練習の成果だと思うし、自信にもなる」とうなずく。

6シーズン目となった米ツアーでは甘くない現実にも直面してきた。「これで調子に乗ると米国の神様は厳しいので…」と笑わせ、「メチャクチャ落ち込まされて、(もう)諦めようかなと思った時に、神様のいたずらじゃないけど、急にこうやってスコアを出してくれたり。なんか、ゴルフの神様って意地悪だなと思います」。口をとがらせても、ニヤリとした表情には最高峰の舞台で戦える喜びがあふれていた。(ミシガン州デトロイト/亀山泰宏)

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