ジョン・ラーム ツアー戦績
2023年 ザ・ジェネシス招待
期間:02/16〜02/19 場所:リビエラCC(カリフォルニア州)
48年ぶりのスピード記録 ラームの勢いが止まらない
◇米国男子◇ザ・ジェネシス招待 最終日(19日)◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇7322yd(パー71)
カラーから13m超をパターで流し込んで抜け出した14番(パー3)でも、8Iでベタピンに絡めてリードを広げた16番(パー3)でもない。ジョン・ラーム(スペイン)が胸を張ったのは13番のセカンドショットだった。
<< 下に続く >>
12番でボギーを喫して首位の座をマックス・ホマに譲った直後、1Wショットを大きく左へ曲げた。ネイティブエリアから173yd先にあるグリーンまでアングルこそ悪かったが、ライは良かったことが救い。6Iでしっかりと乗せ、2パットのパーで切り抜けた。
大会ホストのタイガー・ウッズからトロフィーを受け取り、「タイガーが主催し、ジャック(ニクラス)が勝ったことのないトーナメントで勝てた。リビエラというコースの歴史を振り返っても素晴らしい」と格別の喜びに浸った。
PGAツアーの前シーズンが昨年8月に終わった後の勢いはすさまじい。ツアー外も合わせて欧米10試合連続で5勝を含め全てトップ10入り。フェデックスカップポイントレースでは2位のホマと差を広げ、世界ランキングでも昨年3月以来となる1位復帰を決めた。「人生で最高」という本人の言葉通り、3月に入る前にPGAツアーでシーズン3勝を挙げたのは1975年のジョニー・ミラー以来。記録的な勝ちっぷりだ。
28歳でツアー通算10勝にも到達。20代での2桁勝利達成は、米国人を除けばロリー・マキロイ(北アイルランド、25歳)、ジェイソン・デイ(オーストラリア、28歳)、ゲーリー・プレーヤー(南アフリカ、29歳)に続く4人目となった(1960年以降)。
コースで圧倒的な強さを発揮する裏で心がけていることもある。「家のドアを開けたら、良き父、良き夫、良き友人であるよう努力している。オンとオフの切り替え、それが最優先事項なんだ」。プライベートも充実している様子で、世界ナンバーワンには死角が見当たらない。(カリフォルニア州パシフィックパリセーズ/亀山泰宏)