飯田トレーナーと松山英樹の変わらぬ日々<2014年>
2021年 マスターズ
期間:04/08〜04/11 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)
松山とタッグ8年 飯田トレーナーも感無量「英樹は頑張ることをやめなかった」
◇メジャー第3戦◇マスターズ 最終日(11日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7475yd(パー72)
必死に涙をこらえる松山英樹と抱き合う前から、飯田光輝トレーナーの目は真っ赤だった。「英樹と初めてタッグを組んだ時に約束したんです。『必ずメジャー優勝しよう。2年以内にしよう』。少し時間はかかってしまったけど、その約束を達成できたことがうれしかったです」と声を震わせた。
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地道なトレーニングと体のケアの徹底が、世界の強豪と渡り合うための猛練習を可能にしてきた。米参戦当初は左手親指の痛みとの闘い。トレーナーとして神経をすり減らす日々にも、「もちろん大変な部分はありましたが、それでも優勝争いをして、勝つこともできていた」。優勝から遠ざかった4年近い日々は、それ以上にチームとして歯を食いしばってきた。
昨年はコロナ禍でスケジュールも大幅に変更。「日程がギュッと詰まって、ピークを合わせるのが大変だった。英樹ともいろんな話をしました」と振り返る。30人だけが出場できるシーズン最終戦「ツアー選手権」への7年連続進出という快挙を果たしても、「本当にすごいことだと思います。でも、それよりも日本ゴルフ界で誰もなしえなかったメジャー優勝を念頭に置いて、常にやってきましたから」。最初の約束から目線はぶれなかった。
2017年には「全米オープン」で2位となり、「全米プロ」でも最後まで優勝を争った。届きそうで届かなかったメジャータイトルを、ついにつかんだ。
「エリンヒルズ(全米オープン)でもPGA(全米プロ)でも優勝争いをして負けてきて、英樹が一番勝ちたいと思ってきたマスターズで勝てたことが、うれしいです。つらいことも、そばで見てきました。負けたときも彼は頑張ることを決してやめなかった。日本人でもマスターズで勝てる、メジャーに勝てるということを(松山が)証明できたことが本当にうれしい」と万感の思いがにじんだ。(ジョージア州オーガスタ/亀山泰宏)