「日本人は“できない”を覆せた」松山英樹がメジャー初制覇で切り開いた未来
2021年 マスターズ
期間:04/08〜04/11 場所:オーガスタナショナルGC(ジョージア州)
松山英樹「メジャーを勝ったという意味では一番になった」/公式会見
◇メジャー第3戦◇マスターズ 最終日(11日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7475yd(パー72)
日本人初のメジャータイトルを「マスターズ」で獲得した松山英樹。公式会見にグリーンジャケットを着用して登場すると、司会を務めるオーガスタナショナルのメンバーから「10年前にローアマチュアを獲得したとき、これから始まる長いキャリアの序章に過ぎないと知っていました。今日、あなたが素晴らしいパフォーマンスを発揮してグリーンジャケットに袖を通す姿を見て、これ以上誇らしいことはありません。日本にいる1億2000万人以上の人々にとっても、これ以上喜ばしいことはないでしょう。歴史的な優勝おめでとう」と紹介され、会見が始まった。一問一答は以下の通り。
<< 下に続く >>
――15番はなぜ2打目でグリーンを狙った?
4打差で15番に入って、ザンダー(シャウフェレ)が3連続バーディで流れが絶対良くなっていると思ったので、積極的に行かないで追いつかれるよりも、しっかり狙ってバーディを獲って16番(パー3)に行きたいと思った。ピンまで227ydを4I。良い当たりだったけど、ちょっとアドレナリンが出過ぎたのか、飛び過ぎました。結果的に逆(悪い結果)になってしまったけど、16番はザンダーが池に入れたので、それを見て安全に右に行きました。
――日本人で歴代最高のゴルファーだと思うか? 日本人初メジャーはどういう気分か?
それは一概には言えないですけど、メジャーを勝ったということでは誰もいなかったので、そういう意味では一番になったんじゃないかなと思います。
――この勝利は日本の子供たちにとってどのような影響があると思う?
僕がここで勝ったことで、今テレビを見ている子供たちが5年後、10年後にこの舞台に立って、その子たちとトップで争うことが出来たらすごく幸せだし、そのためにはまだ僕もこれから先、勝っていかないといけないと思うので、頑張りたい。
――東京五輪で金メダルを期待されるのはどれだけのプレッシャーがある?
それは分からないけど、まずオリンピックがちゃんと開催されるなら、当然狙いたい。今日の経験はこれから先の人生で必ずプラスになると思う。
――ウィニングパットを沈めた時の気持ちは?
なんて表現すればいいのか…。何も考えていなかったっていうのもあるけど、ザンダーとハグして、(早藤)将太と組んで初めての優勝だったので、やっと優勝することができたっていう気持ちになりました。
――1番から緊張していたと話していたが、どう克服した?
今日は9時30分くらいまで寝る予定が早く起きてしまって、普段は寝られるけどそこから寝られなくて。練習とかウォーミングアップは良い状態で出来たけど、1番ティに立ったときに、最終組でトップにいるってことを考えたらすごくナーバスになってきた。でも3日目を終えてトップにいるのは自分だし、最後の18ホールをやり遂げよう、良いプレーをしようということを考えました。
――(通訳であり、マネジャーである)ボブ・ターナーさんとの関係は?
昨日が終わった後、もともとボブさんはセベ(バレステロス)のマネジャーとかをやっていたので、ナーバスな気持ちをどう慰めていたのかとかを聞きに行こうと思っていたけど、やっぱり自分で頑張ってみようと思った。でも、それくらい信頼している人です。
――今週のベストショット、一番大事だったショットは?
先週まで、今年に入って1回もトップ10に入ってないし、優勝争いもしていなかったので期待していなかったけど、水曜日の練習中にショットに良いフィーリングが戻ってきて、行けるかもしれないっていうフィーリングで戦った。最後の方はショットが荒れてしまったけど、3日目までは良いショットが打てたので、それが要因かなと。一番は最後の18番のティショットかなと思う。
――日本に帰ったらどういう反応になると思う?
どうなるか僕には想像がつかないけど、このグリーンジャケットを日本に持って帰れること自体すごく嬉しい。行ってみてどんな反応か見てみたいです。