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有村、米ツアー挑戦へ渡米「笑顔で帰って来られるように」

今季3勝の有村智恵が20日(火)、来季の米国ツアー出場権をかけたファイナルQTに出場するため渡米。フロリダ州のLPGAインターナショナルGCを舞台に28日から12月2日までの5日間、計90ホールに渡るストローク戦に臨む。例年のケースでは、上位20名ほどが翌年のツアー出場権を獲得できる。

先週の「大王製紙エリエールレディス」は欠場し、渡米に向けた準備期間に費やした有村。「トレーニングをメインにし、ゆっくり体を休めた」と、ラウンドはせず、体力回復に努めた。これは、ハードスケジュールが体に堪えた10月のセカンドQTの反省を受けてのこと。しかも、今回は「初めてかもしれない」という90ホールの長丁場だ。「リラックスできたし、どれだけ回っても大丈夫な状態になっている」と気力を漲らせた。加えて、今回の渡米においては、デルタ航空がフルフラットベッドシートを提供。疲労が溜まりやすい長時間のフライト対策もバッチリだ。

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同じフロリダで行われたセカンドQTでは、米国特有の根が強いバミューダ芝に苦しんだが、その対策も手を打ってある。特に、グリーン周りのアプローチで苦戦したサンドウエッジは「メーカーさんとも相談してサンドウエッジのソールを削ってもらい、理想の形に仕上げてもらった」と改良を施した。今回は用意された2本のサンドウエッジを携え、「あとは、経験と練習の量」と現地で調整を続ける。

フロリダでの練習環境にも不安はない。有村がオフなどを利用して指導を受けているレッドベター・ゴルフアカデミーまでは、コースから車で1時間ほどの距離。3日間を予定している練習ラウンド以外は、設備が整えられたアカデミーで練習を行う予定だ。

自身の国内最終戦となった2週前の「伊藤園レディス」では、プレーオフに敗れての2位。優勝こそ逃したが、「気を引き締めてQスクールに行きなさい、ということだと思う。最高の終わり方だった」と前向きに捉え、いよいよ迎える夢舞台への挑戦。「結果を残して、笑顔で帰って来られるようにしたいですね」。万全を期した準備が物語るかのように、清々しい表情で戦地へと飛び立った。(千葉県成田市/塚田達也)

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