2025年 ブルーベイLPGA

変わらないルーティンとパワフルさ 竹田麗央はだから強い

2025年 ブルーベイLPGA 最終日 竹田麗央
竹田麗央の強さを支えるものとは(Zhe Ji/Getty Images)

◇米国女子◇ブルーベイLPGA 最終日(9日)◇鑑湖ブルーベイGC(中国)◇6712yd(パー72)

「マーライオンが見てみたい。行くなら今日しかないので、行ってみようかな」。練習と前夜祭の間を縫って、出かける時間を作ろうと思案していたのは、2週前にシンガポールで開催された「HSBC女子世界選手権」のことだった。忙しくても、楽しみを見つけることにも手を抜かない。コースの中でも外でもエネルギッシュに。21歳・竹田麗央の強さはそこにある。

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ツアールーキーとしての初優勝は、最終日にコースレコードに並ぶ「64」をたたき出す華々しい勝利だった。持ち前の飛距離を武器に、ここまでの5試合20ラウンドでのイーグル数「4個」はツアー2位、パー5の平均スコア「4.45」は5位につけている。淡々とプレーする落ち着きを見せながら、パワフルなゴルフは世界を相手にしても変わっていない。

慣れない海外転戦をこなしながら、コースの外でも活動的だ。訪れる土地の観光スポットは事前にチェック。2月には1週間のオフを使って弾丸帰国し、応援しているプロ野球オリックス・バファローズのキャンプを見るため宮崎へ行った。「あまり(自宅の)熊本にはいなかったんですけど、リフレッシュできました。すごく楽しかった」とイチ押しの山下舜平大投手のサインをゲット。移動の疲れも感じさせず、翌週「ホンダLPGAタイランド」では9位に入った。

一方で、プレー中に見せる落ち着いた振る舞いは、日本と変わらないルーティンが形づくっている。「まだまだ、慣れないです。移動距離も長いですし、英語もあまりできないので。…でも、コースの中では日本と変わらずにできています」。試合中のスケジュールやルーティンは国内ツアーから大きく変えず、タイ、シンガポールの2試合は月曜に移動して開幕前に1.5ラウンド。コースチェックに割く時間は増えたが、移動の疲れを考えて月曜を休みに充てることもある。

練習ラウンドには母・哲子さんの姿があり、ベテランキャディのディーン・ハーデンさんと3人で情報共有。シンガポール戦を21位で終えたあとは、スコア提出を終えてすぐに哲子さんと真剣に話し合う場面も。プロゴルファーの母を持つ心強さも、海外転戦の支えになっているはずだ。

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2025年 ブルーベイLPGA 4日目 竹田麗央 竹田哲子
母親のプロゴルフファー哲子とも喜びを分かち合った(Zhe Ji/Getty Images)

この日、5打のリードを持って最終18番(パー5)に入っても、竹田はポーカーフェイスを崩さなかった。

1.5mのバーディパットを決めて、ようやく表情が緩む。「こんなに早く優勝できるとは思っていなかった」と笑顔を見せたが、キャップのつばに手を当てて控えめに声援に応えるしぐさは日本での優勝と同じだった。「優勝争いをすれば、もっとレベルアップできると思う」。ひたむきに、上を目指す姿はどこにいても変わらない。(編集部・谷口愛純)

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