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「最終戦、行きたいです」 合格点がつく「65」で渋野日向子は上昇中

◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 3日目(16日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇6349yd(パー70)

雲一つない青空が広がった前半から、渋野日向子は勢いに乗り7バーディ、2ボギーの「65」とスコアを伸ばした。1番でピン左1m弱につけてバーディ発進とすると、3番(パー3)から5番まで3連続バーディ。4番は段下から10m以上あるロングパットを沈め、「しっかり入ってくれて。久しぶりにこんな距離が入った」と拍手を浴びた。

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8番はセカンドショットをグリーン奥に外して2パットのボギーを喫したが、スコアを落としても冷静な心持ちでいられた。リズムよくスイングしているという自信はグリーン上での流れも良くし、「いいラインに打てて、長いのも入って。きのう、おとといも入っていればきょうのようなスコアが出る要素はあった」。

セカンド地点で池越えショットが求められる最終18番、1Wでフェアウェイを捕らえると、2打目は「上空は右側からフォローの風。フルショットにするか抑えめのショットで行くか考えて、抑えめなショットで行けそうな風」と判断した。134ydから8Iでコントロールして打ったドローボールは傾斜をうまく使ってピン方向に行き、7mを沈めて17番からの2連続バーディで締めた。

理想とする球を出せても、それを続けることが難しいからこそ毎試合で変化が生じる。一年を通せば「めちゃくちゃ波がある」とうなずき、「忘れるぐらいだし、全然イメージがわかない時もある。先週はウェッジもパターも、ショットも全然リズムが良くなくて。(思ったショットが出ないときは)構えた時に『あれ、なんか全然イメージ出ないな』っていうのがあったりするけど、今週はドローボールを出せるイメージがあるからこそ、すごくリズム良く、安定して最後まで振れている」と自信をみなぎらせた。

通算5アンダー17位でも、年間ポイントランク(CMEグローブ ポイント)は現状62位のまま。最終戦出場に必要な60位以内には入っていない。渋野と同じく最終戦“圏外”の61位にいるギャビー・ロペス(メキシコ)が7アンダー7位、63位のカルロス・シガンダ(スペイン)は6アンダー11位とライバルは多い。「最終戦行きたいです。行きたいからこのスコアが出たと思うし、欲を言えばもっとできたとは思う。でも、すごく良い流れで終えられた。そこはよかった」と合格点をつけた。

理想とするドロー軌道の球筋を出すための旅路は今に始まったことではない。毎日向き合い続けても納得のいかない球に首をかしげる。「全米女子オープンの時もすごくアドレナリンが出ていて良かったけど、その時よりは全体的にまとまっているなと感じている。この感覚を覚えて、オフにしっかり染みつけられるようにしたい」。予選2日間で続いた好ショットの感触は続いた。着実に体に染み込んでいる。(フロリダ州ベルエア/石井操)

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