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「引退撤回してほしいけど…」渋野日向子はレキシー・トンプソンと忘れられない最終日

◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 最終日(23日)◇サハリーCC(ワシントン州)◇6731yd(パー72)

池越えの17番(パー3)はこの日、右手前にピンが切られていた。ほんの数ヤード足りなければ、傾斜を転がり落ちていそうな渋野日向子のアイアンショットがピンそば2mについた。「(あんなギリギリ)狙ってない。ちょっとダフりました」と苦笑する一打にギャラリーが沸く中、同組のレキシー・トンプソンが声をかけた。「私もきのう同じことやったの」

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トンプソンは3週前の「全米女子オープン」で、フルタイムでのツアー参戦を今季限りとすることを表明。同じ2打差3位で予選ラウンドを終えた時、渋野は同組でのプレーを熱望していた。高校時代から憧れ、日本開催の2019年「TOTOジャパンクラシック」で予選同組が実現。この大会でも2022年に予選ラウンドで一緒になったことがある。

そろって4打差5位から出た最終ラウンドは、ともに前半からタフな展開。トンプソンは出だし4ホールでスコアを5つ落とし、渋野はガードバンカーから出せなかった7番でダブルボギー。8番でも3パットボギーを喫した。

ともすれば最終組を上回るギャラリーを引き連れ、元世界ランキング1位のコ・ジンヨン(韓国)も含めた3人でメジャーの日曜日を上位で戦う。「『私、ここにいていいんかな?』って、マジで申し訳ないと思いながら…」と恐縮しつつ、タフなコースと必死に戦い、レジェンドのプレーを目に焼き付けた。

「感慨深かったですね。SNSとかでレキシーの人柄を見てきたけど、面と向かってみると、すごいんですよ。“幸せ空気”をくれる感じが。前半は自分もすごい大変だったけど、でも後半は『何でやめちゃうのかな?』っていうプレー。彼女には彼女の考えがあるんですけど…」。胸中を思いやった後で「やめないでほしいです。(引退を)撤回してほしいなって」と本音が漏れた。

ラウンド後、同組の2人にお願いして一緒に写真を撮ってもらった。通算2アンダーの7位で2位だった「全米女子オープン」に続くトップ10入りは、手応えよりも悔しさが上回る。「確かにそう(トンネルを抜けたと)思いたいし、思っていいと思いますけど、これからが大事。やっぱり、技術がまだまだ足りない。(3パットなど)もったいないことばっかりしている」。忘れられない思い出を刻んだメジャーが、もっと上を目指すモチベーションになる。(ワシントン州サマミッシュ/亀山泰宏)

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